クラビウスクレーター付近
Clavius Crater
Takayuki Yoshida
- Previous photo: 湿りの海
クラビウスクレーター付近
月面南部のクレーター群の写真です。 中央右寄りに写っている大きなクレーターが「クラビウスクレーター」です。 クラビウスは、月の表面で最大級の大きさを誇るクレーターの一つで、その直径は約230キロもあります。 四国がすっぽり入ってしまうほどの大きさです。
クラビウスは、クレーターの中にいくつもの小クレーターがあることで有名で、 写真にも大きさの異なるクレーターが写っています。 クラビウス内の小クレーターは、円弧を描くように並んでいて、天体望遠鏡で見るとよくわかります。
小クレーターは、天体望遠鏡の分解能を確認するには好都合なので、光学テストに利用されていたこともあります。 クラビウスクレーターを観察して、お持ちの天体望遠鏡でどこまで小さなクレーターまで見えるか、試してみてはいかがでしょう。
※展示している月の写真は、南北を逆さまにして展示しています。 天体望遠鏡では上下左右が逆に見えるため、クレーターは表示写真と同じように見えると思います。 ただし、天頂プリズムやミラーを取り付けると見え方が異なりますのでご注意ください。
Imaging information
撮影鏡筒:タカハシ Mewlon-250CRS
望遠鏡架台:ヘラクレス赤道儀
使用カメラ:ZWO社冷却CMOSカメラ ASI174MM-Cool、SVBONY SV183 IR パスフィルター使用
拡大撮影レンズ:TeleView 2.5x パワーメイトにて焦点像を拡大
画像処理ソフト:Autostakkert2!、Registax6、PhotoshopCC 2020
撮影場所:兵庫県宝塚市、2021年撮影