M95銀河
M95
Takayuki Yoshida
しし座のM95銀河
M95銀河は、1781年にメシャンによって発見されたもので、メシエ天体カタログに追加された天体です。 しし座に位置するM95銀河は、地球から約3800万光年離れたところで輝いている系外銀河で、 0.8度ほど離れたところで輝くM96銀河と共に銀河団を形作っています。 M95の実直径は約8万光年で、絶対等級マイナス20.3等の棒渦巻銀河(SBb型)です。
M95銀河は、光度が10.4等で視直径が3分前後と小さいこともあり、天体望遠鏡を使用してもあまり見栄えがしない銀河です。 口径20センチの望遠鏡を使うと、ボンヤリと広がっているようにも見えますが、透明度が悪いとよくわかりません。 M96銀河の方が若干明るい分、存在は確認しやすいと思います。
この写真を撮影した夜は、透明度は良かったのですが、気流がとても悪く、 撮影画像の半分程はピントが呆けたように写っていたため、画像処理に使えませんでした。 こうした春の銀河は、毎年、1月から4月ぐらいまでが撮影適期で、春になれば気流が落ち着いた日が多くなります。 しかし暖かくなると、黄砂やPM2.5の影響で透明度ががた落ちになってしまいますので、 淡い部分の写りは悪ってしまいます。 気象条件によって写りが大きく変わってしまうのが難しいところです。
Imaging information
撮影機材: タカハシMT-200, タカハシNJPTemma2赤道儀
使用カメラ: SBIG ST-2000XM, Astronomik Type2C LRGBフィルター
露出時間: L:15分×4フレーム, RGB:各10分×2フレーム
画像処理ソフト: ステライメージ7, PhotoshopCC
撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺