はくちょう座

はくちょう座の概要

はくちょう座は、日本からは天頂付近に見えるため、長い期間にわたって観望することができる星座です。 はくちょう座は、夏の星座の中では昇ってくるのが遅く、20時頃に南中するようになるのは9月に入ってからです。 晩夏の頃に、天頂で輝くはくちょう座の十字形(北十字)はよく目立ちますので、天文ファンでなくても知っている人は多い星座です。

はくちょう座のα星はデネブです。デネブとはアラビア語で「尾」という意味で、星座絵と照らし合わせると、 確かにはくちょうの尾の部分で輝いているのがわかります。 デネブは、視等級が約1.25等の白色超巨星で、1400光年彼方に位置しています。 こと座で輝くベガは0等星なので、地球からはベガの方が明るく感じられますが、 実際はデネブの方がずっと明るく、ベガの位置にデネブを置けば、金星よりも10倍以上も明るく見えると言われています。

はくちょう座は、数多くの星をもつ立派な星座で、古代フェニキア人も雄大に翼を広げた鳥の姿と見ていたようです。 今でも夏の星座の中で人気は高く、夏になったら一度は双眼鏡や天体望遠鏡を向ける対象です。 また、北アメリカ星雲をはじめとした大型の散光星雲が輝いているので、天体写真ファンにとっても格好の被写体となっています。

ギリシア神話では、この白鳥は大神ゼウスが化けた姿として紹介されています。 ギリシアのスパルタという王国の王妃レダは、たぐいまれな美貌を持つ女性でした。 このレダを見そめた大神ゼウスは、白鳥に変身してレダに近づき、最後にはレダに二つの卵を産ませます。 その一方の卵からかえったのが、双子座のカストルとポルックスということです。

星座名 英語名 略号 星数(5.5等まで) 特徴 季節
はくちょう Cygnus Cyg 79個 北十字が目立つ星座。大型の散光星雲多し

Imaging information

撮影レンズ: キャノンEF24mmF1.4LUSMII

使用カメラ: キャノンEOS60D(フィルター換装、冷却改造)

露出時間: L=8分x4, ISO800, F2.8, 追尾撮影