ヘルクレス座

ヘルクレス座の概要

ヘルクレス座は全天で5番目に大きな星座で、ギリシア神話の英雄ヘラクレスをかたどった星座です。 星座線を繋ぐと、棍棒を持ったヘラクレスが頭を下向きにして輝いているのが想像できます。

ヘルクレス座は、夏の星座の中でも一早く昇ってくる星座の一つで、 夏よりも、春の終わりごろの方が見頃を迎える星座です。 ヘルクレス座は南中すると天頂付近で輝くので見やすい星座ですが、3等星以下の暗い星ばかりで構成されているため、 都会の夜空で見つけるのは難しいでしょう。

星空が綺麗な場所で観測しても、夜空の星々を繋いでヘルクレス座の形を想像するのは容易ではありません。 ヘルクレス座を見つける上で目安となるのが、この写真の左上に写っている明るい星、こと座のベガです。 そのベガを目安にして、ヘルクレス座の頭の部分で輝くα星「ラス・アルゲティ」を見つけましょう。 このα星が見つかれば、その南側に歪んだ「H」の形をした星の並びが分かるはずです。 それがヘルクレスの胴体となり、そこから星々を繋いで英雄の形を想像しましょう。

ヘルクレス座となったヘラクレスは、ギリシア神話の中では、ゼウスとアルクメネの間の子供として登場しています。 英雄ヘルクレスの最も有名な物語は、12の冒険の旅でしょう。 しし座の元となった人食いライオンや、うみへび座となったヒュドラを倒した冒険の数々の物語です。 これらを元にした映画等も作られているので、星座を見たことがない方でも、 英雄ヘラクレスの名前だけはご存知だと思います。

ヘルクレス座の星座の中には、北天一大きく美しいと言われるM13球状星団が輝いています。 この他にもM92という少し小さな球状星団が輝いていて、春や夏の観望会には天体望遠鏡が向けられることの多い星座です。

※ヘルクレス座は、書籍によっては、ヘラクレス座と記載されることもあります

星座名 英語名 略号 星数(5.5等まで) 特徴 季節
ヘルクレス Hercules Her 85個 英雄ヘラクレスを形取った星座

Imaging information

撮影レンズ: キャノンEF24mmF1.4LUSMII

使用カメラ: キャノンEOS60D(フィルター換装,冷却改造)

赤道儀: ポータブル赤道儀 ユニテックSWAT-200

露出時間: L=5分x8, ISO800, F2.8, 追尾撮影