うみへび座

うみへび座の概要

うみへび座は、春から初夏の頃にかけて南の空に長々と横たわる星座で、その長さは100度を超えます。 これだけ大きな星座ですから、うみへびの頭が東の空から見えてから尾の部分が表れるまでには、 6時間近くの時間がかかります。 そのため、うみへび座の全身を見ようと思えば、事前に時間を調べておいた方がよいでしょう。 5月中旬なら20~21時頃が見頃となります。

これだけ大きなうみへび座ですが、α星のアルファルドを除いては明るい星は少なく、 夜空の明るい都会で確認することは困難です。 なるべく南の開けた星空の綺麗な高原で観察するのがお勧めです。 うみへび座の背中の上には、写真のようにコップ座とからす座が乗っかっています。 からす座の四角形は見つけやすいので、この星座を目印にしてうみへび座を見つけるとよいでしょう。

うみへび座にはいくつかのメシエ天体が存在していますが、その中でもM83銀河は特に有名です。 渦巻きを巻いた姿が美しい銀河で、双眼鏡でもぼんやりとその姿を確認することができます。 うみへび座が見える場所に出かけたら、是非観望していただきたい天体です。

ギリシア神話の中では、うみへび座はヒドラとして登場しています。 このヒドラは、ギリシアアルゴス地方の沼地に住む怪物で、九つの首を持っている大きな蛇でした。 後にヘラクレスに倒されてしまいますが、その功績をたたえて天に昇ったと言うことです。

星座名 英語名 略号 星数(5.5等まで) 特徴 季節
うみへび Hydra Hya 71個 全天で最も大きな星座

Imaging information

撮影レンズ: キャノンEF24mmF1.4LUSMII

使用カメラ: キャノンEOS5DMarkII

露出時間: L=8分x2, ISO800, F2.8, 追尾撮影