北極星の写真
Polar Star
Takayuki Yoshida
北極星の写真と見つけ方
天体観測を始めたばかりの方からベテランまで、誰でもお世話になっているのが北極星です(北半球の話ですが)。 北極星は、天の真北に位置しているので、方角を知るための絶好の目印になっています。 明るさも2等星と明るいので、都会の空でも容易に見ることができて大変ありがたい星です。
上の写真は、この有名な北極星付近を撮影したものです。 下の案内画像の矢印の先が北極星です。北極星は少し黄色かかった恒星です。 この写真では、Wの形で有名なカシオペア座とペアで写っている ことがわかります。
北極星の見つけ方には2通りあります。まず一つが写真の通り、カシオペア座を使って見つける方法です。 カシオペア座のWの字の端の2辺を延長した直線の交点から、5倍ほど延長すると北極星が見つかるという具合です。 もう一つは、おおぐま座の北斗七星を使った探し方です。 こちらは、北斗七星のひしゃくの部分の先端にある2星を使って、その長さを5倍延長すると北極星を見つけることができます。
普段見慣れている北極星でも、星空の綺麗な場所に出かけると星が多すぎて戸惑ってしまうことがあります。 特に初めての天体観測場所に出かけた場合、ベテランでも「あれが北極星だったかな?」と戸惑うことしばしばです。 星が多すぎて北極星が埋もれてしまうのですね。 そういうときは基本に戻って、北斗七星やカシオペア座からゆっくりと探してみてはいかがでしょう。 きっと真北で輝く北極星が見つかるはずです。
ところで、詳細に観察すると北極星はほんの僅かに天の北極からずれているのに気づきます。 そのため、望遠鏡を使用した天体写真撮影の際は、そのズレ分を考慮に入れて赤道儀の極軸を合わせる必要があります。 極軸望遠鏡の合わせ方というページに北極星のズレ量を載せていますので、 そちらも併せてご覧ください。
Imaging information
撮影機材: SMCPentax105mmF2.4(F4で撮影), 小型赤道儀タカハシP2赤道儀で追尾
使用カメラ: ペンタックス67 カメラ
露出時間: 20分、エクタロームE200(+1増感)
撮影場所: 奈良県大塔村,2004年撮影