雲海
Foggy Morning
Takayuki Yoshida
雲海
薄明が始まって明るくなると、ガスが東側の盆地で雲海を作っていました。この夜は、このガスのために星空は楽しむ ことができませんでしたが、美しい雲海を見ることができました。
雲海は、山間部などで湿度が高く、風が無風に近いときに、空気が放射冷却によって冷やされると起きやすい現象だと 言われています。また土地が盆地のような形状だと、空気がその場にとどまり続けて、より大きな雲海が発生するそうです。 この日の朝は、ちょうどそうした条件にマッチしたのでしょう。今まで八塔寺で見た中で雄大な雲海でした。
八塔寺は標高がせいぜい400m程度の高地なのですが、こうして雲海に浮かぶ遠くの山並みを見ていると、 標高何千メートルもの高さに自分が立っているような錯覚を覚えます。 雨が多くて湿度が高い日本の夜空は嫌になってしまいますが、こうして綺麗な雲海が見れるのは日本の気候があってこそなの でしょう。ビルやマンションが建ち並び、空気が乾燥してしまった都会では見れなくなった美しい日本の風景ですね。
キャノンEOSKissデジタルXにて撮影