NGC3521銀河


NGC3521

NGC3521は、しし座で輝く系外銀河です。 地球から約2600万光年離れた銀河で、地球からは銀河を斜めに見る形になります。 明るさは約10等級ですが、銀河の中心部分は明るく、口径25センチの天体望遠鏡で姿を確認することができました。

NGC3521銀河を撮影したの今回が初めてでしたが、想像していたよりも大きく、カラフルな姿をしていました。 銀河の中心部では、暗黒帯が渦巻く様子が見え、所々に赤く輝くHα領域も写っています。 銀河の腕の広がりも大きく、ダイナミックな渦巻きです。 全体として、りょうけん座で輝く「ひまわり銀河」を一回り小さくしたイメージだと感じました。 NGC3521は、メシエ天体には選ばれていませんが、視直径は約10′×5′と比較的大きく、 写真栄えする銀河だと思います。

NGC3521銀河で特徴的なのは、銀河を包みこむように広がっている光芒の存在です。 もっと強い画像処理を施すと、光芒は画面の外側にまで広がっているのがわかります。 不思議な光芒ですが、この正体は、伴銀河から引き剥がされた恒星の集まりではないか と考えられているようです。


Imaging information

撮影機材:ミューロン250CRS、ビクセンAXD赤道儀

使用カメラ:SBIG ST-2000XM、AO-7使用、Astronomik Type2C LRGBフィルター

露出時間:L=15分×8フレーム、RGB=各10分×2フレーム、総露出時間3時間

画像処理ソフト:ステライメージ7、PhotoshopCC 2015

撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2016年撮影