二重星団
NGC 869 & NGC 884: A Double Open Cluster
Takayuki Yoshida
ペルセウス座の二重星団,NGC869,NGC884
ペルセウス座に存在する二重星団の写真です。二重星団とは2つの散開星団が接近して存在しているためこの名前で呼ばれています。 二重星団は肉眼でも存在がわかるほど明るいため、恒星の一つとして西側の星団には「h」、東側の星団には「χ」のバイエル符号が振られています。 そのため、天文ファンの間ではhχ星団(エイチ・カイ)とよく呼ばれています。
二重星団はカシオペア座とペルセウス座のほぼ中央に位置しています。空の暗いところでその付近を肉眼で眺めると、ボンヤリした雲のような星のような ものが見えると思います。それがペルセウス座の二重星団です。こんなに綺麗に散開星団が寄り添っているのは大変珍しいこと で、双眼鏡で見れば、星が視野一杯に広がってため息が出るほど美しい眺めです。全天でも屈指の美しさだと思います。
この二重星団の北部には大きな散光星雲があることで有名です。それはIC1805とIC1848という番号がつけられた星雲です。 銀塩フィルムで撮影したペルセウス二重星団と流星の写真を見て頂ければ、位置関係がわかりやすいでしょう。 特に大型のIC1805星雲は、その形からハート星雲とも呼ばれて、天体写真ファンに親しまれています。
冷却CCDカメラと明るい鏡筒ε-180EDで撮影した写真です。今回はRGB画像だけを撮影してRGB合成でシンプルに仕上げてみました。 そのお陰で星々の色もカラフルで綺麗な写真になりました。大きな二重星団の写真も是非ご覧になってください。
Imaging information
撮影光学系: タカハシε-180ED, NJP赤道儀
使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C RGB filters
露出時間: R=1minx8, G=1minx8, B=1minx8, 総露出時間: 24分
画像処理ソフト: Stellaimage5, PhotoshopCS
撮影場所: 岡山県吉永町八塔寺 2007年撮影