ペルセウス座の二重星団 NGC869とNGC884
The Double Cluster in the constellation Perseus, NGC869, NGC884
Takayuki Yoshida
ペルセウス座の二重星団 NGC869とNGC884
ペルセウス座の二重星団は、同じような大きさの2つの散開星団NGC869とNGC884が並んで輝いているので、 この呼び名があります。 二重星団は空の暗い場所なら肉眼でも存在を確認できます。 カシオペア座とペルセウス座のほぼ中央に付近に目を向けると、 ボンヤリした星の集まりが見えると思います。それがペルセウス座の二重星団です。 双眼鏡を二重星団に向ければ、星が視野一杯に広がり、ため息が出るほど美しい眺めを楽しめます。
二重星団は肉眼でも存在がわかるほど明るいため、 恒星の一つとして西側の星団には「h」、東側の星団には「χ」のバイエル符号が振られています。 そのため、二重星団のことををhχ星団(エイチ・カイ)と呼ぶ天文ファンも多いです。
二重星団は大変見事な散開星団ですが、なぜかメシエ天体には選ばれていません。 カシオペア座で輝く小規模な散開星団M103が、メシエ天体に選ばれているので余計に不思議に感じられます。 二重星団は、ヒッパコルスが活躍した紀元前の時代から、恒星とは異なる光の塊と認識されていた天体なので、 シャルル・メシエは、今更メシエカタログに入れるまでもないと考えたのかもしれません。
今回は、焦点距離約1800mmの光学系と35ミリフルサイズ冷却CCDカメラを使って、 二重星団をクローズアップ撮影しました。 若干窮屈な構図になりましたが、散開星団それぞれの星の密集度合いの違いがよくわかる作品に仕上がりました。 サイズの大きな画像も掲載していますので、是非ご覧ください。
Imaging information
撮影光学系:タカハシ Mewlon-250CRS、レデューサーCR0.73×使用
赤道儀:ビクセン AXD赤道儀にて追尾
使用カメラ: SBIG STL-11000M、Astrodon LRGB Gen2 I-Series Tru-Balance フィルター
露出時間: L画像=30分(15分×2)、Red画像=10分×1、Green画像=10分×1、Blue画像=10分×1
総露出時間 1時間
画像処理ソフト: ステライメージ8、 PhotoshopCC 2019
撮影場所: 岡山県備前市八塔寺、2020年撮影