ポンス・ブルックス彗星(12P)
12P /Pons-Brooks
Takayuki Yoshida
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ポンス・ブルックス彗星(12P) 2024年3月10日の様子
ポンス・ブルックス彗星(12P)は、約70年で太陽を一周する周期彗星です。 1812年にフランスの天文学者ポン(ス)によって発見されました。 その後、1883年にアメリカの天文学者ブルックスによって再発見され、 ポン(ス)が発見した彗星と同一であることが確認されて、2人の名前を冠した周期彗星として登録されました。
ポンス・ブルックス彗星(12P)は、2024年4月20日に近日点(太陽に最も近づく時)を迎え、2024年6月2日から3日にかけて地球に近づく予定です。 4月上旬に4等級まで明るくなると予想されていて、2024年に注目されている彗星の一つで、日本から条件良く観察できるのは、3月上旬から4月上旬にかけての時期です。
写真は3月10日の19時半ごろに撮影したポンス・ブルックス彗星(12P)の写真です。 ビクセンのVSD90SSとASI2600MCPカメラで撮影しました。長く伸びたイオンテイルと緑色の核が印象的な彗星です。 現地で口径41センチのドブソニアンと8センチの大型双眼鏡で観望しましたが、しっかりと明るさを持った核が印象的で、 そこから短いながらも尾が見えました。
この日のポンス・ブルックス彗星(12P)の天文薄明が終了した時点での高度は約15度でした。 十分低いですが、まだ西方向に植わっている木々の上に見えました。 これから太陽に近づくにつれて更に高度が低くなるので、西方向が地平線まで見渡せる場所まで出かける必要がありますね。
Imaging information
撮影光学系:ビクセン VSD90SS
撮影カメラ:ZWO ASI2600MC Pro 冷却CMOSカメラ
赤道儀:ZWO社 AM5赤道儀
カメラの設定:ゲイン100
露出時間:90秒×16コマ(恒星時追尾)
画像処理ソフト: PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020
撮影場所: 岡山県備前市吉永町、2024年3月10日撮影