たて座のM11星団
M11,NGC6705,Open Cluster in Scutum
Takayuki Yoshida
たて座のM11星団
たて座にある散開星団M11付近の星域です。たて座はいて座とわし座の間にあり、 いて座のから流れる天の川銀河に沿 って、北方向に目を向けると見つかります。ちょうどこの辺りは、周りと比較して銀河が濃くなっており、いて座のM17付近 のスタークラウドと並んで「スモールスタークラウド」とも呼ばれます。 このM11星団は、肉眼でも見ることができ、集中度が高い散開星団なので、ボンヤリとした彗星状に見えます。双眼鏡で覗いたイメージも星雲状 で、大口径の中倍率で覗いて初めて星々が分解されます。大口径望遠鏡で覗いた姿は圧巻です。 北天で最大の球状星団M13と比べても遜色ない美しさです。
あまり人気のないこの領域ですが、天の川の微恒星が集まっていて、ポジを見るととても綺麗なところです。 さそり座やいて座と異なり、天高く登るので 霞空などの低空の影響も受けにくく、写しやすい星域です。今年の夏は一度撮影されてみてはいかがでしょう。
Imaging information
撮影機材: キャノンNewFD400mmF2.8レンズ,タカハシEM200赤道儀
使用カメラ: ペンタックス67 カメラ
露出時間: 30分、エクタロームE200
画像処理ソフト: Photoshop
撮影場所: 奈良県大塔村,2004年撮影