アンタレスと黄色い星雲
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さそり座アンタレスの黄色い星雲
さそり座のアンタレス付近には、数多くのガス星雲が存在していることが知られています。 アンタレスを焦点距離300ミリ前後の光学系で撮影すると、 赤、青、黄色をした色鮮やかな星雲の写真が得られるので、天文ファンに人気があるエリアです。 私も毎年撮影している星域ですが、今回は焦点距離約700ミリの天体望遠鏡を使用して、 アンタレス周囲に広がる黄色い星雲をクローズアップ撮影しました。
アンタレスは、写真の中央下寄りに写っている明るい星で、上に広がる黄色い星雲は、 アンタレスから炎が噴き出しているかのようにも見えます。 黄色い星雲の上には、青く輝く反射星雲IC4605が写り、アンタレス右上には球状星団NGC6144の姿も確認できます。
L画像は冷却CCDカメラの画像を用いていますが、天候の関係でRGB画像は同時に撮影できませんでした。 そこで、以前デジタル一眼レフカメラで撮影したRGB画像を流用し、LRGBカラー合成で作品に仕上げています。 アンタレス付近の各星雲の位置については、 焦点距離400ミリの望遠鏡で撮影した「アンタレス付近の写真」をご覧ください。
Imaging information
撮影鏡筒:タカハシ TOA-130、TOA-35レデューサー0.7×
望遠鏡架台:ビクセン AXD赤道儀
使用カメラ:Moravian Instruments G3-16200 冷却CCDカメラ、キヤノンEOS6D(RGBデータ用)
冷却CCD用LRGBフィルター:Chroma Technology Lフィルター使用
露出時間:L=10分×6枚、RGB画像=デジタル一眼レフカメラデーター使用
画像処理ソフト:ステライメージ9、RegiStar、PhotoshopCC 2020
撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2021年撮影