系外銀河の撮影方法
系外銀河は、カラフルな星雲に比べると小さく地味な天体が多いですが、 個性的な形の天体も多く、また、はるか遠くの宇宙を感じさせてくれる被写体です。
のめり込むと面白い系外銀河の撮影ですが、機材が大がかりになる分、撮影は少々難しく、 躊躇されている方が多いように感じます。
そこで、このページでは初歩的な内容を中心に、 系外銀河の撮影に必要な撮影機材の選択から撮影方法、ちょっとした撮影のコツまでご紹介したいと思います。
系外銀河とは
銀河とは、恒星や星雲などの星間物質、 さらに暗黒物質などが巨大な重力によって集められた極めて大きな一つの天体のことを指します。
銀河は、その形状から、渦巻銀河や棒状銀河などに分類されていますが、これらの分類とは別に、 私たちの地球が属している天の川銀河系の外側に存在している銀河のことを、系外銀河と呼んでいます。
渦巻きが美しい系外銀河、おおぐま座のM101
系外銀河は、地球に近く特別に大きく見える銀河(アンドロメダ銀河など)を除くと、 見かけの大きさは総じて小さく、星雲や星団よりも拡大して撮影する必要があります。 そのため、天体写真撮影に慣れてからチャレンジするケースが多く、どちらかというとベテラン向きの被写体と言えます。
昔は、系外銀河のことを「系外星雲」や「小宇宙」と呼んでいました。 現在は、系外銀河に統一されていますが、 個人的には、小宇宙という言葉の響きが、はるか遠くの天体というイメージがして好きでした。
系外銀河の撮影時期
色鮮やかな散光星雲は、天の川銀河系の中に存在しているため、 天の川が見えやすくなる夏や冬の時期が撮影シーズンです。
一方、系外銀河は天の川銀河よりも遠くに位置しているので、 天の川が見えている時期には、天の川の星々が視野を遮ってしまい、遠くの宇宙まで見渡すことができません。 そのため、天の川が見えない春や秋の時期が、系外銀河の撮影シーズンになります。
おとめ座には数多くの系外銀河が位置している
中でも春は、多くの系外銀河が集まった、おとめ座銀河団やかみのけ座銀河団が見頃となる時期です。 春は、系外銀河撮影の絶好期と言えるでしょう。
なお、春と言っても、春の星座が見やすくなる時期ということです。 12月でも夜半を過ぎれば、東の空から春の星座が上ってきますので、系外銀河の撮影を楽しむことができます。 具体的には、1月下旬頃から5月上旬頃ぐらいまでが、春の系外銀河の撮影シーズンと言えるでしょう。
系外銀河の撮影機材
特別に大きく見えるアンドロメダ大銀河などを除くと、系外銀河の見かけの大きさは総じて小さく、 大きいものでも視直径は15分ほどで、主な撮影対象は10分程度のものになります。
視直径10分程度の系外銀河を、ある程度の大きさに写そうと思えば、35ミリ換算で焦点距離3000mm程度の超望遠レンズが必要になります。
焦点距離が長い望遠鏡が系外銀河の撮影に適している
焦点距離3000ミリの超望遠レンズは市販されておらず、現実的ではありません。 そこで、天体望遠鏡をレンズ代わり使用する、直焦点撮影で系外銀河は撮影されています。
天体望遠鏡には、大きく分けて屈折式と反射式がありますが、 大口径で集光力を得やすい反射式の望遠鏡が系外銀河撮影の主流となっています。
使用するデジタルカメラもフルサイズである必要はなく、フォーサーズや、 それよりさらに面積の小さなセンサーの方が拡大率が上がり、 価格も手頃で入手しやすいでしょう。以下、代表的な撮影機材の組み合わせについてご紹介します。
撮影機材の組み合わせについて
代表的な系外銀河の撮影機材をご紹介します。 なお、系外銀河の撮影機材には様々な組み合わせがありますので、一例としてご覧ください。
焦点距離3000ミリ前後の望遠鏡とフォーサーズサイズのカメラ
これぞ「長焦点撮影」という典型的なセットです。 このクラスの天体望遠鏡としては、セレストロンC11や、タカハシミューロン250CRS等がよく使われています。
カメラは、APS-Cよりも一回り小さなフォーサーズクラスセンサーが搭載された冷却CCDカメラが人気です。 ピクセルサイズに余裕のあるカメラが多いので、ダイナミックレンジが広く、 高画質を得られやすい組み合わせですが、赤道儀を含めると機材が大きく重く、また高価になってしまいます。
焦点距離2000ミリ前後の望遠鏡とAPS-Cサイズのカメラ
普段はデジタル一眼レフカメラで星雲撮影を楽しんでいる方が、 新たに鏡筒だけ追加して撮影する場合に適した組み合わせです。
鏡筒は、笠井トレーディングのGS-200S、セレストロンC8、ビクセンVISACなど、 中型赤道儀に搭載できる望遠鏡が主流です。
焦点距離の割にセンサーサイズが大きいため、拡大率はそれほど高くありませんが、 M81銀河をはじめとした、メジャーなメシエ天体の撮影は十分楽しむことができるでしょう。 また、APS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラの代わりに、センサーサイズの小さい天体用CMOSカメラを用意すれば、 小さな銀河の撮影も楽しむことができます。
焦点距離1000ミリ前後の望遠鏡と1.0型センサーのカメラ
冷却CCDカメラのセンサーサイズが総じて小さかった頃に流行った撮影方法ですが、 現在でも十分撮影を楽しめる組み合わせです。
鏡筒には20センチ前後のニュートン反射望遠鏡を使う方が多く、私自身も、タカハシMT-160やMT-200望遠鏡を主に使用して撮影を楽しんでいました。 ビクセンR200SSやスカイウォッチャーBKP200のように、焦点距離が短めの望遠鏡の場合は、 エクステンダーを併用して撮影すると小さな銀河まで狙えます。
カメラは、センサーサイズが1インチ程度の小さな冷却CCDカメラをはじめ、天体撮影用のCMOSカメラがよく使用されています。 解像感を向上させるため、ピクセルサイズの小さな高密度カメラの人気が高いです。
F値の明るい望遠鏡と動画撮影カメラ
惑星撮影用のCMOS動画カメラと、F値が明るめの望遠鏡を使用し、 動画で銀河の撮影を行う組み合わせで、ラッキーイメージングとも呼ばれている撮影手法です。
1フレームあたり(1枚あたり)の露光時間が短くなるため、視等級の暗い系外銀河を撮影する場合は、 F値の明るい望遠鏡が必要になります。 主に、F4〜F5クラスのニュートン反射望遠鏡が広く用いられており、大口径ほど解像度の面で有利になります。
動画で撮影した画像を、パソコン上でアライメントして重ね合わせるため、 他の撮影方法に比べて赤道儀の追尾精度はそれほど要求されませんが、 口径の大きな望遠鏡を設置する必要があります。
CMOSカメラを使って惑星撮影をされている方なら、同じカメラを使って撮影できるので、挑戦しやすい手法でしょう。
焦点距離とセンサーサイズについて
系外銀河の撮影機材の組み合わせは、望遠鏡の焦点距離が短くなれば、カメラのセンサーサイズを小さく高画素にして、 できるだけ小さな銀河を画面上で大きく写せるように考えています。
35ミリフルサイズと1型センサーの大きさ比較
星雲や一般撮影では、フルサイズセンサーの方がダイナミックレンジやノイズの面で有利です。 従って、系外銀河の撮影でも、「1200ミリと1.0型センサーでこれだけ写るなら、 35ミリフルサイズと口径30センチで3000ミリの望遠鏡ならもっと写るのでは?」と考えてしまうのも不思議ではありません。
しかし実際には、上空の大気の揺らぎや赤道儀の追尾精度(オートガイドの反応)の影響を受けるので、 3000ミリで撮影した画像の方が像が甘くなりがちです。
日本の気流や赤道儀の追尾精度を考えると、1200ミリ〜2000ミリ前後の組み合わせが満足できる画像を得やすく、 3000ミリを超えると、なかなか満足できる画像を得ることはできません。 望遠鏡の焦点距離を伸ばすよりも、カメラのセンサーサイズを変更する方がシャープな画像を得やすいと思います。
ニュートン式とカセグレン式
系外銀河の撮影には、屈折式よりも大口径で集光力が大きな反射式の望遠鏡がよく使用されます。 反射式望遠鏡は、大きくニュートン式とカセグレン式に分かれますが、 最近はカセグレン式のユーザーが増えています。
ニュートン式と比べると、カセグレン式は鏡筒長が短いので、軽量コンパクトである点がメリットです。 カセグレン式には、筒先に補正板が取り付けられたシュミットカセグレン式やマクストフカセグレン式、 補正板のないリッチークレチャン式やドールカーカム式があります。
F値が暗いニュートン式は鏡筒が長く大きい
シュミットカセグレン式は、筒先が閉じられているため、 筒内気流が収まるのに時間がかかりますが、コンパクトなため、小型赤道儀にも搭載しやすい利点があります。
リッチークレチャン式やドールカーカム式は、筒先が開いているため、シュミットカセグレン式に比べて筒内気流が収まりやすい点がメリットです。 大きさはシュミットカセグレン式よりも若干大きくなりますが、 口径20センチ前後の鏡筒なら取り回しもしやすく、中型赤道儀に載せやすい鏡筒です。
ニュートン反射は鏡筒長が長くなってしまう点がデメリットですが、カセグレン式と比べて光軸調整が容易である点と、 中心像が極めてシャープである点がメリットです。 F6〜F8クラスの明るさになると、鏡筒がかなり大きくなってしまいますが、 短焦点のニュートン反射ならそれほど持ち運びも苦にならないでしょう。 エクステンダーレンズと組み合わせると、系外銀河の撮影も十分楽しめると思います。
赤道儀について
一枚あたりの露光時間が短くてすむラッキーイメージング手法を除くと、 一枚あたりの露光時間として5〜15分程度は必要になるため、重量のある機材を支えられる、頑丈な赤道儀が理想的です。
撮影中は、オートガイドも必要ですので、追尾精度が良好でオートガイドの反応が良い赤道儀がよいでしょう。また、自動導入機能も必須です。
2019年現在、系外銀河の撮影によく使用されているのは、高橋製作所製品の中では、EM-400Temma2Z、NJP、EM-200Temma2Zです(NJPシリーズは製造終了)。 ビクセン製では、AXJやAXD2赤道儀を使われている方が多いように感じます。
系外銀河も撮るならEM200クラス以上を選択したい
星雲や星団の撮影には、ビクセンSXD2やビクセンSXP赤道儀の人気が高いですが、 将来的に系外銀河も撮影する予定なら、もう一ランク強度が高いものを手に入れておいた方が安心だと思います。
なお、上記はいずれも日本製の赤道儀ですが、スカイウォッチャーEQ8をはじめ、海外メーカーの赤道儀を使うユーザーも増えてきています。 日本製と比べて、信頼性やアフターサービスで不安な面もありますが、 価格が魅力的なので、販売店に相談しながら検討してみてはいかがでしょう。
系外銀河の撮影手順
系外銀河の撮影と言っても、他の天体の撮影と特段変わるところはなく、星雲の撮影に慣れていれば、すぐに系外銀河の撮影も始められると思います。 ただ、対象が小さく暗い場合が多いので、最初はメジャーなメシエ天体を選び、徐々に撮影に慣れていくことをお勧めします。
初めての場合は、以下の順番で撮影を行うと、戸惑いや失敗が少ないと思います。 なお、赤道儀の設置の手順は省いていますので、極軸などは事前に合わせておきましょう。
1.明るめの恒星でピントを合わせる
系外銀河の撮影機材は、光学系の合成F値が暗いので、ピントが合っていないまま系外銀河を視野内に入れても何も写らず、戸惑ってしまうと思います。 そこで、3等星程度の明るめの星を望遠鏡の視野に入れ、まずはピントを合わせましょう。 この時、自動導入のアライメントも行っておきましょう。
2.被写体を視野内に導入する
自動導入機能を使って、望遠鏡の視野内に被写体を導入しましょう。初めは、おおぐま座のM81銀河など、 明るいメシエ天体から撮影をはじめてみることをお勧めします。 自動導入しても被写体が写野内に入ってこない場合は、極軸かアライメントが間違っている可能性がありますので、再チェックしてみましょう。
自動導入機能のない赤道儀の場合は、星の並びからファインダーを使って目標天体を導入します。
なお、自動導入しても被写体が写野内に入ってこない場合は、 極軸かアライメントが間違っている可能性があります。 再チェックしてみましょう。
3.オートガイドを開始する
構図合わせが終わったら、オートガイダーの設定を行ないます。 ガイド星が見つかったらキャリブレーションを実施し、星の動きと赤道儀の移動量をオートガイダーに学習させます。
キャリブレーションが無事終了したら、オートガイドを開始しましょう。 ガイドが始まったら、しばらくの間はガイドグラフで様子を見て、 ガイドが安定するまで待ちます。もしいつまで経ってもガイドが安定しない場合は、再度キャリブレーションを行いましょう。
※オートガイドの失敗事例や対策については、ガイド撮影の失敗と対策のページをご参照ください。
4.撮影開始
ガイドが順調に行なわれるようになったら、いよいよ撮影開始です。 系外銀河をF8前後の鏡筒とデジタル一眼レフカメラで撮影する場合は、 ISO3200で10分程度を目安に露光してみるとよいでしょう。 冷却CCDカメラの場合は、10〜15分程度が目安になります。
撮影した画像は、パソコン上で重ね合わせていくと、ノイズが平均化されて滑らかになるので、 撮影枚数は、8枚を目標に撮影するとよいでしょう。 時間に余裕があれば、10枚以上撮ってみましょう。
オフアキシスガイドとは
オフアキシスガイドとは、天体望遠鏡の写野の隅に入った星を使って、オートガイドを行う方法です。 簡単に言うと、望遠鏡一本だけで、撮影もガイド星の監視も行う方法です。
望遠鏡の撓みやガイド鏡のズレの問題などから解放されるので、ガイドの成功率が上がり、 機材が軽量化できる点が魅力のガイド方式ですが、 オフアキシスガイダーと呼ばれる、光路を分割する機器が必要になります。
ガイドカメラ(赤色)と撮影用カメラ(黒色)がオフアキシスガイダーに取付されている
オフアキシスガイダーは、望遠鏡とカメラの間に入れる必要があるため、バックフォーカスの短い望遠鏡では用いることができません。 また、端の星をガイドに使用するので、イメージサークルの狭い光学系にも不向きです。 そのため、ニュートン式には不向きなガイド方式となり、主にカセグレン式に用いられるガイド方式です。
オフアキシスガイドのメリット
・機材が軽量化できる
・ガイドエラーが少なくなる
デメリット
・オフアキシスガイダーが必要
・使用できる望遠鏡が限られる(バックフォーカス・イメージサークルの問題)
・ガイド星が見つからない場合がある
撮影システムを組み上げるのに手間がかかるので、最初からはお勧めしませんが、 ガイド鏡を用いた撮影では星が点像に写らないときは、導入を検討されてみてはいかがでしょう。
系外銀河撮影のコツと疑問
系外銀河の撮影は拡大率が高いため、星空撮影に慣れた方でも、ガイドが流れた写真やピンボケの写真になってしまうことがあります。 ここでは、私が撮影時に気をつけている点についてまとめました。
機材の設置場所
大型の赤道儀を用いても、設置する地面が柔かいと正確に星を追いかけることができません。 できればコンクリートの上が理想ですが、土の上に設置する場合は、設置面積を広げるフラットナーなどを用いて、 できるだけ安定させるようにしましょう。
また、極軸合わせは、機材一式を設置してしばらく経ってから、合わせるようにすると、沈み込みなどの影響を防ぐことができます。
ガイド鏡の焦点距離
系外銀河の撮影は拡大率が高いので、星雲星団を撮影する時以上に正確にガイドする必要があります。 星雲星団の撮影では、焦点距離100ミリ前後の小さなレンズをオートガイダーに取り付け、オートガイドする手法が一般的ですが、 系外銀河の撮影時に1000ミリ以上の望遠鏡をガイドする場合は、100ミリでは拡大率が不足すると感じます。
オートガイドに使用するソフトウェアにも左右されますが、主望遠鏡の焦点距離の1/3〜1/5程度の焦点距離のガイド鏡が、 オートガイドに適していると思います。
バランスウェイトの量
ドイツ式赤道儀のバランスウェイトの量を減らすため、延長シャフトが販売されていますが、 系外銀河の撮影では、振動を抑えて追尾精度を上げるため、 延長シャフトはなるべく使わないようにしています。 また、バランスウェイトは、赤道儀本体に寄せて固定するようにしています。
子午線越え
撮影している天体が、南中を迎えて子午線を超えるとき、ガイドエラーが発生したり、 ガイドグラフは正常でも、星が流れて写ってしまう場合があります。
原因の一つとして考えられるのは、撮影鏡筒が鏡筒バンド内で動いてしまうためです。 バンドをしっかりと締めることで少しは防げますが、反射望遠鏡の鏡筒は薄い鉄の板をロールして成型されているため、 大抵の場合、バンドと鏡筒の間には隙間ができてしまいます。 そこで、私はバンドにネジ穴を設け、外側からクランピングスクリューで軽く押さえて鏡筒が動いてしまうのを防いでいます。
また、シュミットカセグレン式で、主鏡を動かしてピントを合わせる機種の場合は、 ミラーが動いて星像がずれてしまう場合があります。 ロック装置も販売されていますが、それでも防げない場合もあるようです。
無数にある撮影対象
写真栄えするカラフルな星雲の数はそれほど多くないため、天体撮影を始めて数年経てば、同じ対象ばかりを撮影することが多くなります。
一方、系外銀河の数は非常に多く、 メシエ天体に選ばれているものだけでも三十数個もあります。NGC天体まで入れれば、それこそ星の数ほどあるでしょう。
銀河同士が衝突する姿も捉えられる
もちろんNGC天体には、暗く小さな天体も多いので、 その全てを口径20センチ程度の望遠鏡で撮影することは難しいですが、 一生涯かけても撮りきれないほどの系外銀河が夜空には輝いています。
系外銀河撮影の楽しみ方は様々です。写真栄えする大きく明るい系外銀河を毎年撮り続け、 ベストの作品を更新していくのも面白いでしょう。 また、毎回異なる系外銀河に望遠鏡を向け、新しい発見を目指してみるのも楽しいと思います。 地味だと思われがちな系外銀河ですが、このように考えると、幅広くまた末永く楽しめる対象だと思います。
まとめ
子供の頃、口径13センチの反射望遠鏡で子持ち銀河を見たのが、系外銀河との最初の出会いでした。 二つの大小の銀河が寄り添った姿に夢中になり、何とかして写真に撮ろうと苦心したのを覚えています。
オートガイダーもなかった頃は、長い焦点距離の追尾は本当に大変で苦行のようでしたが、 現在は道具さえそろえれば、機材が自動で追いかけてくれるので、とても楽です。
また、撮影機材がフィルムからデジタル機材に移ってからは、 昔は被写体にすら選ばれなかったNGC天体でも十分に写し出せるようになりました。
カラフルな星雲の撮影も楽しいですが、系外銀河の撮影も奥が深く、面白い分野です。 オリオン座が西に傾き、しし座が東空から昇る時期になったら、 長焦点撮影にもチャレンジされてみてはいかがでしょうか。
2019年4月 更新