南天の星空の眺め

Southern Sky View

南天の星空の眺め

Takayuki Yoshida

南天の星空の眺め

ニュージーランドのオハウ湖周辺で撮影した南天の星空写真です。 画面ほぼ中央に天の南極を配した構図取りで、南の星空の様子がよくわかるように撮影しました。 画面下には、大マゼラン雲と小マゼランが写り、右上にはみなみじゅうじ座が写っています。 南半球では、天の川が天にかかるアーチのように写って興味深いです。

写真右下に写っている明るい星は、りゅうこつ座のカノープスです。 日本からでは地平線すれすれにしか見えないため、暗くて赤っぽく見えますが、南半球では白く明るく輝いているのがわかります。 このカノープスは、シリウスに次いで明るく輝く恒星です。 なお、地上すれすれに写っている明るい星は、アケルナルです。 エリダヌス座の流れの一番下で輝く一等星で、こちらも日本の本州からは見ることができません。

星空をずっと見ていると、星が天の南極を中心にして回っていくのがわかります。 北半球の北天と同じように円を描くように回転するのですが、星々の回る方向が逆になります。 北天では時計と反対回りですが、南天では時計と同じ向きに回ってゆきます。 理論的にはわかっていても、星の動きを見ているとなんだか不思議な気がしました。

北天なら見ただけですぐにわかる星座の並びも、南天の空だとさっぱりです。 撮影中は、日本から持ってきた星図を参照しながら、一つずつ星座の位置と形を確認していました。 この写真の中の星座は、日本から見えないものばかりですね。

この日のテカポ湖周辺は曇っていたので、この写真を撮るためだけにオハウ湖まで遠征して撮影しました。 オハウ湖の近くにはオハウスキー場や宿泊施設があり、その方向が若干明るくなっています。 オハウ湖に続く道は、夜というのに車の通行が案外と多かったので、人気があるレジャースポットなのでしょう。

テカポ星空旅行記のページもご覧下さい。

Imaging information

撮影レンズ: キヤノンEF8-15mm F4Lフィッシュアイレンズ, LEEソフトフィルター(No.2)使用

使用カメラ: キヤノンEOS5DMarkII

露出時間: 600secコマ, ISO1600

撮影方法: ユニテックSWAT-200にて追尾撮影

撮影場所: ニュージーランド オハウ湖