マルカリアンの銀河鎖
Markarian's Chain
Takayuki Yoshida
おとめ座銀河団 マルカリアンの銀河鎖
かみのけ座からおとめ座にかけての星域には、たくさんの系外銀河が存在しています。初めてこの付近の星図を見ると、 銀河を表す楕円マークがいっぱい記載されていて驚くことでしょう。それほど銀河がたくさん見える場所です
しかし銀河と言ってもいずれも小さいため、小さな天体望遠鏡ではシミのように見えるだけです。 よっぽど大きな望遠鏡を使わないと、それぞれの銀河の特徴は見えてこないでしょう。 どちらかというと観望よりも、少し大きめの望遠鏡とデジタル機材を使った撮影向きの星域です。
上の写真は、おとめ座銀河団の中でも最も賑やかな場所を写したもので、緩いカーブを描きながらいろい ろな形の銀河が輝いています。 写真からもたくさんの銀河がわかるでしょう(大きな写真を見るとよりわかりやすいと思います)。 この銀河の並びは、最初に発見した人の名前にちなんで「マルカリアンの銀河鎖」と呼ばれています。なんとも美しい名で 奥深い宇宙の写真にピッタリの名前だと思います。地球から何千万光年も離れた遙か銀河の世界です。
大きなマルカリアンの銀河鎖の写真も是非ご覧ください。
Imaging information
撮影光学系: タカハシTOA130S, NJP赤道儀
使用カメラ: SBIG STL-11000M, Astronomik Type2C LRGB filters
露出時間: L=150分(15分×10),R=20min, G=20min, B=20min(RGB:2x2binned)
総露出時間: 3時間30分
画像処理ソフト: ステライメージ5, PhotoshopCS
撮影場所: 奈良県野迫川村鶴姫公園, 2007年撮影