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天体写真の奥行き感
2007年04月17日
今日は新月ですが天気悪いです。週間予報を見るとずっと天気が悪そうですね〜。夏の星雲を撮れるのはいつになることやら・・・
ところで今日はちょっと真面目な天体写真のお話です。私は美しい天体写真を仕上げる上で「奥行き感の表現」というのが、一つの重要なポイントじゃないかな、といつも思っています。
一般写真と違って、すべてが無限遠に位置する被写体を捕らえる天体写真ですから、ピント位置の差異による被写体の遠近感は得られません。でも私の天体写真プリントを見て頂いた方は「写真に奥行き感があるね。」と仰ってくださいます。それは「写っている星の呆け具合が重要なポイントの一つ」と思って処理しているからなんです。
系外銀河等の写真の場合、ディテールを表現しようとシャープフィルタを強く使うと、全体の星像が固くなりがちです。固くなると大気の揺らぎでボーッと写った小さな星までも固くなり、すべての星の輝度が一定になってしまいます。
またノイズを除去しようと思って過度なノイズ除去処理をすると、暗い星がバックグランドに埋もれてしまうこともあります。こうなるとなんだか写真が平面的に見えてしまいます。そんなご経験はないでしょうか。同じ元画像でも、その辺りを少し注意しながら画像処理されると、より綺麗な天体写真に仕上げられると思います。
今日は天体写真について自分の考えをちょっと偉そうに書いてしまいましたが、作品作りの参考になれば幸いです。