過去の話題
星空日誌やつぶやきの過去ログを、一覧にまとめているページです。 撮影に関する情報や天体望遠鏡の選び方、それに旅行などの情報が詰まったページです。 何かの参考になれば幸いです。 各ページへは、左のトッピクスリンクからお進みください。
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天体写真撮影用冷却CCDカメラ
2007年05月10日
先日、長年乗ってきた車が故障してしまいました。修理には望遠鏡が買えるほどの費用がかかるようで頭が痛いです。ショックでHP更新ができませんでした。車はもう18万キロも走ってきたので、買い換えるか修理するかで悩み中です・・・。車って高いですよね・・・
アート写真販売ページの展示物を入れ替えてページ内容を更新しました。またこの度2Lサイズプリントも利用できるようにしていただきました。大きい画像へのリンクも載せていますので是非ご覧ください。
あとギャラリーに、一昨日家から撮ったM13球状星団の写真を追加しました。こうしてみるとM13もオメガ星団並に迫力ありますね〜。
以下、タイトルの天体撮影冷却CCDカメラの話題です。
先日来、STL11000M冷却CCDカメラについてのご質問をよくいただくので、こちらにちょっと使用感などをまとめてみました。何かのご参考になれば幸いです。
私の使っているSTL11Kはクラス2のカメラです。気になるノイズはちょっと多めです。ノイズには欠陥ピクセル(というのかな?)からのノイズもたくさん出てきます。なので、撮影画像には上の画像のように白いノイズが一杯出てしまいます。
このノイズと欠陥ピクセルはダーク減算で消えてくれます。ノイズの量は冷却温度に依存していますので、冷えればかなり減ってくれます。マイナス30度以下にできれば、かなりノイズ感は軽減されます。ちなみに私のカメラの場合、外気温マイナス40度まで冷やすことができました。
クラス1の画像と比べるとやはりクラス2の方が欠陥ピクセルの分、ノイズはかなり多いです。またカメラによっても多い少ないがあるようで、クラス1でも少ない個体と多い個体があるようでした(友人のJayの STL11000クラス1カメラは、驚くほどノイズが少なかったです)。またST2000XMと比べるとノイズの量はかなり多いです。これはST2000が優秀と言うべきかもしれません。
STL11000自体の重さは2キロ程度あります。かなり大型なので望遠鏡の接眼部はしっかりしたものが必要だと思います。私は現在のところ望遠鏡への取り付けには、某社で売っているEOSアダプターを使って取り付けています。
私が使用している撮影用フィルターは、Astronomik製の50mm径枠無LRGBフィルターです。今はどうかわかりませんが、当時はアメリカ代理店での取り扱いがありませんでしたので、ドイツから直接購入しました。
ただこのフィルターは肉厚が2mmと薄いので、STL内蔵のフィルターボックスに入れるには工夫が必要です(カタカタ動いてしまいます)。その点が気になる方は、AstrodonやSBIGなどの厚めのフィルターがお勧めだと思います。
ビニング無しの一つの画像ファイルの大きさは20MBにもなりますので、画像処理するにはハイスペックなパソコンが必要だと思います。特にステライメージ5遅いので、何枚もコンポジットする時はメモリが多くて速いパソコンでもイライラします。
撮影にはCCDSoftVer5を使っています。CCDOPSと違って、セルフガイドを継続しながら連続で自動撮影ができるのが魅力です。ST2000XM購入時には無料でこのソフトが付いてきたのですが、STL11000Mには付いてきませんでした。買うとなるとちょっと高いので、ステラギアやMaxIMDLなども購入候補に入れて、検討されてみてはいかがでしょうか。
撮影時の構図決定にはTheSky6を使っています。これは海外の方ともやりとりするので、ワールドワイドに使われているソフトの方がよいかなと思ったからです。これから買われるなら、ステラナビゲーターの方が安いのでお勧めのような気もします。
買いかどうか聞かれると難しいところですが、私は買って良かったかなと思っています。動作も安定していますし、ナローバンド撮影などいろいろと使えて楽しめます。ナローバンドを主に撮影しようと思われる方は、ノイズなどが少ないクラス1がお勧めかもしれません。クラス2でナロー撮影すると、たくさんの欠陥ピクセルが出てきて驚きますから(笑)。
長文を書きつづってしまいましたが、購入時のご参考になれば幸いです。またその他ご質問などありましたら、上の問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。