LBN777

LBN777,Baby Eagle Nebula

LBN777星雲

Takayuki Yoshida

LBN777

LBN777は、おうし座の分子雲の中に存在している天体で、近くの星の光を反射して輝いています。 LBN777の形が、鳥の頭のように見えることから「Baby Eagle Nebula(小さなわし星雲)」の愛称で呼ばれています。 上画像を見ても、星雲の形が横を向いた鳥の頭のように見えます(上画像は、天の北極を下にしています)。

LBN777は、おうし座の散開星団すばるの西に位置しています。 近くに明るい星がないため探しづらいですが、自動導入機能を使って、 IC359を視野に入れた後、南東方向に動かしていくと見つけやすいでしょう。 両星雲の位置関係については、ギャラリーに載せているIC359とLBN777の写真をご覧ください。

LBN777は非常に淡く、天体望遠鏡を使っても肉眼では見ることができません。 写真に撮影した場合も、撮影直後の画像では全くわからず、 画像処理ソフト上で強調することで画面にはじめて表れてきました。

LBN777の写真は、口径13センチの屈折望遠鏡「タカハシTOA-130」と、 冷却CMOSカメラ「ASI 2600MMPro」を使って撮影しました。 光学系のF値がそれほど明るくないため、全体的に画像が荒れていますが、 星雲をコントラストよく捉えることができました。 淡いですが形が面白い星雲ですので、長時間露光で狙ってみてはいかがでしょうか。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ TOA-130、TOA-35レデューサー0.7×使用

望遠鏡架台:ビクセン AXD赤道儀

使用カメラ:ZWO ASI2600MM Pro 冷却CMOSカメラ

冷却CMOS用色分解フィルター:Chroma社 LRGBフィルター

露出時間:L=10分×12枚、R=G=B=10分×3枚、ゲイン100、冷却温度 -10度

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:兵庫県篠山市、2021年撮影