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ラブジョイ彗星の尾の長さ

Lovejoy C/2013 R1

ラブジョイ彗星の尾の長さ

Takayuki Yoshida

ラブジョイ彗星の尾の長さ 2013年12月3日の様子

先日、焦点距離350ミリのコーワプロミナーで撮影したラブジョイ彗星の画像では、 彗星の尾が画角をはみ出してしまいました。 そこで、今回は焦点距離200ミリの望遠レンズで撮影して、 ラブジョイ彗星の尾がどれだけ伸びているかを確認してみました。 撮影した8枚の元画像を、ステライメージ7にてメトカーフコンポジットした後、尾の長さが分かりやすいように階調反転したのが上の画像です。

画像を見ていただくと、200ミリレンズの画角(APS-Cサイズカメラを使用)でも、 彗星の尾がはみ出しているのがわかります。 ラブジョイ彗星は、想像していた以上に尾が発達しているようで、尾の中には、 ねじれたような構造も認められます。 これからしばらくの間は月明かりがないため、彗星の撮影には好都合です。 100ミリ前後の望遠レンズでも比較的簡単に彗星の尾を写すことができると思いますので、 撮影にトライしてみてはいかがでしょうか。

ラブジョイ彗星は、現在、うしかい座の中に輝いています。 彗星の右寄りに写っているのが、うしかい座β星ネカルです。 ラブジョイ彗星は今後、東の方に移動を続け、うしかい座の境界を抜けた後は、 かんむり座からヘルクレス座へと位置を変えていきます。 徐々に地平線からの高度が低くなってしまうので、早めに撮影する方がよいでしょう。


Imaging information

撮影機材: キヤノンEF200mm F2L IS USM レンズ

赤道儀: タカハシP-2Z赤道儀でノータッチ追尾

使用カメラ: Astro60D(キヤノンEOS60D,冷却改造カメラ)

露出時間: 100秒x8コマをメトカーフコンポジット

画像処理: ステライメージ7, Photoshop CS5

撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺, 2013年12月3日撮影