バンビの横顔とM17
M17,M18,M24,NGC6603
Takayuki Yoshida
- Previous photo: NGC6334とNGC6357
- Next photo: M22 星団
バンビの横顔とM17
いて座付近は、天の川銀河の星々が濃くなった部分で、双眼鏡を使うと星が集まっている様子がわかります。 中でも「バンビの横顔」と呼ばれる部分は、子鹿の横顔のように見えるので、 夏の天の川の中でも天文ファンに人気がある星域です。 写真で中央で、左を向いて写っているのが「バンビの横顔」と呼ばれる部分です。 このバンビの横顔の中には散開星団も含まれていて、それらの星々が輝きを一層増しています。
M17は、いて座に属する散光星雲で、3つの星座(いて座、へび座、たて座)の境界付近で輝いています。 写真の左上に写っている赤い星雲がM17で、オメガ星雲や白鳥星雲と呼ばれています。 M17の実視等級は7等級と明るく、口径4センチ程度の双眼鏡を用いれば、星雲の存在を確認できます。 口径10センチ程度の天体望遠鏡を使用してM17を観察すると、 星雲の明るい部分がボンヤリとした雲のように見えてきます。
天体写真ファンに人気があるバンビの横顔付近を、明るい天体望遠鏡VSD100で撮影しました。 当初はステラショットを用いて、M20からM16までをモザイク撮影する予定だったのですが、 USBケーブルのトラブルに見舞われ、バンビの横顔をストレートに撮影しました。 幸いにもこの日の夜は透明度が良かったので、強い画像処理は施さず、ナチュラルなイメージで仕上げました。
Imaging information
撮影光学系:ビクセン VSD100 F3.8鏡筒
撮影カメラ:Astro6D(キヤノンEOS6D、フィルター換装・冷却改造カメラ)
赤道儀:ビクセンSXP赤道儀、M-GENオートガイダーにて追尾
カメラの設定:ホワイトバランスマニュアル、ISO1600、RAWモード
露出時間:210秒×6コマ
画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC 2015
撮影場所: 奈良県五條市大塔町高野辻、2016年7月撮影