M31 アンドロメダ大銀河

M31 Andromeda Galaxy

M31

Takayuki Yoshida

M31 アンドロメダ大銀河

アンドロメダ座に位置するM31は、アンドロメダ大銀河の呼び名で親しまれている系外銀河です。 M31は、星空の綺麗な場所なら肉眼でも位置を確認することができ、双眼鏡で観望すると、 白いボンヤリとした薄雲のように見えます。 淡い渦巻きの様子までは肉眼では捉えられませんが、 写真に撮ると、渦巻きの外側部分まで写り、大きな天体であることがわかります。

上のアンドロメダ大銀河の写真は、口径76ミリの天体望遠鏡「タカハシFC-76DC」で撮影しました。 口径76ミリというと、入門機としても紹介されている大きさの天体望遠鏡ですが、 デジタルカメラの性能向上のお陰もあって、 一昔前には考えられなかったほど綺麗に銀河の写真を撮れるようになりました。

FC-76DCは、口径は小さい望遠鏡ですが、対物レンズにはフローライトレンズが用いられていて、 諸収差を良好に補正した高性能機です。 撮影時は、オプションの補正レンズ「FC/FSマルチフラットナー1.04x」を取り付け、 周辺までシャープな星像を結ぶようにして撮影しています。 シャープな天体写真を撮りたい場合は、こうした結像性能に優れた望遠鏡を選ばれると、末永く愛用できると思います。

口径の大きな望遠鏡で天体写真を撮るのも、天体撮影の一つの醍醐味と言えますが、 小さな高性能機で撮影するのも、また違った面白さがあります。 最近は、ビクセンFL55SSやRedCat51など、コンパクトで持ち運びしやすい望遠鏡が登場してきました。 こうした手軽で高性能な望遠鏡の登場で、天体写真の裾野が広がると嬉しいです。


Imaging information

撮影光学系:タカハシ FC-76DC、FC/FSマルチフラットナー1.04x使用

撮影カメラ:ニコンD810A

赤道儀:ビクセン SXD赤道儀にて追尾

カメラの設定:ホワイトバランス 手動設定、ISO3200、RAWモード

露出時間:480秒×2コマ

画像処理ソフト:ステライメージ8、PhotoshopCC 2015

撮影場所:岡山県備前市吉永町 八塔寺、2019年撮影