IC434 馬頭星雲
IC434,Barnard 33,NGC2024,Horsehead Nebula
Takayuki Yoshida
IC434 馬頭星雲
馬頭星雲(Horsehead Nebula)は、オリオン座に位置する暗黒星雲で、 馬の頭に似た形をしていることからこの愛称で呼ばれています。 馬頭星雲には、Barnard 33(B33)のカタログ番号が付けられており、 IC434は背景の赤い散光星雲のナンバーです。 馬頭星雲付近には、IC434の他にも、燃える木の愛称で知られるNGC2024やNGC2023など、 多数の星雲が存在しています。
馬頭星雲は、一般的にもよく知られていますが、大口径の望遠鏡を使っても肉眼ではほとんど見えません。 実際、私も口径50センチの天体望遠鏡でトライしましたが、見えているような見えていないような印象で、 はっきりと見えたとは断言できませんでした。 一方、燃える木の部分は、40センチクラスの天体望遠鏡で見えましたので、 こちらは淡いながらも眼視で確認できる星雲だと思います。
眼視ではほとんど見えない馬頭星雲ですが、写真写りは良好で、銀塩フィルム時代から見事な作品が写されてきました。 今回は、口径160mmの反射系アストログラフ「タカハシε-160ED」と冷却CMOSカメラを用いて撮影を行い、 馬頭星雲とその周囲のガスを適度なコントラストで表現しました。 総露出時間は50分程度ですが、冷却CMOSカメラの性能にも助けられ、綺麗な一枚に仕上がったと思います。
Imaging information
撮影鏡筒:タカハシε-160ED
望遠鏡架台:ビクセン AXD赤道儀、ASIAIRにてオートガイド追尾撮影
撮影カメラ:ZWO ASI2600MC Pro 冷却CMOSカメラ
カメラの設定:ゲイン100、オフセット50、センサー温度マイナス10度
露出時間:L=300secX10枚、総露出時間:50分
画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020
撮影場所:三重県熊野市、2023年1月撮影