アイソン彗星 11月初旬
ISON C/2012 S1
Takayuki Yoshida
アイソン彗星 2013年11月6日の様子
2013年11月6日の早朝に撮影した、アイソン彗星(ISON C/2012 S1)の姿です。 焦点距離500ミリの天体望遠鏡にフルサイズの冷却CCDカメラを取り付けて撮影しました。 10月に長焦点望遠鏡を使って撮影したアイソン彗星の写真と比べると、 彗星の核の広がりが大きくなり、尾も一層伸びているのがわかります。
この日の夜空は、中国からの大気汚染物質の影響のためか透明度が悪く、 特に地平線付近は霞かかったような空でした。 その影響のため、アイソン彗星は双眼鏡を使っても全く確認できず、撮影した画像もカブリが酷いものでした。 それを画像処理で補正してモノクロ画像として仕上げたのが上の写真です。
最近のアイソン彗星の光度予報では、この頃には6等級になっている予想でした。 しかし姿は大きくなったものの、アイソン彗星の明るさはまだ8等級前後の印象です。 このままの調子で明るくなっていくとすると、アイソン彗星は近日点を通過した後でも、 3〜4等級台の少し明るい肉眼彗星になる程度かもしれません。 アイソン彗星の今後の増光に期待したいところです。
Imaging information
撮影機材: タカハシ ε-180ED, タカハシNJP赤道儀にて追尾
使用カメラ: SBIG STL-11000M 冷却CCDカメラ
露出時間: 180秒x3コマ, モノクロ画像, ステライメージ7にてメトカーフコンポジット
撮影場所: 岡山県備前市吉永町, 2013年11月6日撮影