ケンタウルス座
Centaurus
Takayuki Yoshida
ケンタウルス座の概要
ケンタウルス座は、プトレマイオスの48星座にも含まれている星座で、 宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」の中にも登場しているので、広く名前が知られている星座です。 ケンタウルス座の全体をはっきり見るなら南半球に行く必要がありますが、上半身だけなら日本の本州からでも観察することが出来ます。
春、おとめ座のスピカが南中する頃に南の地平線付近に目をやると、暗い星がいくつか見えているのがわかります。 それらの星を繋いでいくと、ケンタウルス座の上半身が表れます。 沖縄や小笠原諸島まで行けば、水平線上に輝くケンタウルス座α星とβ星まで見ることが出来ます。 写真の中央左寄りに輝く二つの星が、ケンタウルス座α星とβ星です。その右隣にはみなみじゅうじ座が写っています。
ケンタウルス座は、ギリシア神話に登場する「ケンタウルス族」と呼ばれる半身半馬の怪物を描いたものです。 ケンタウルス族は野蛮な種族と見られていて、星座絵でも隣にあるおおかみ座を突き刺すようにして描かれています。
ケンタウルス座を有名にしている天体の一つにオメガ星団があります。 オメガ星団は肉眼で見えるほど明るいので、昔は恒星と見間違えられて、恒星に付けられる「ω」の記号を与えられました。 後に天体望遠鏡が開発されて、大きな星の集まりであることがわかりました。 オメガ星団は、双眼鏡でも星粒が見える巨大な球状星団で、南半球に行ったら是非とも見てみたい天体の一つです。
星座名 | 英語名 | 略号 | 星数(5.5等まで) | 特徴 | 季節 |
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ケンタウルス | Centaurus | Cen | 276個 | オメガ星団で有名な巨大な星座。日本の本州からでも上半身が見える | 春 |
Imaging information
撮影レンズ: キヤノンEF24mmF1.4LII, ディフュージョンフィルター使用
使用カメラ: Canon EOS 5D MarkII
撮影方法: ユニテックSWAT-200にて追尾撮影
露出時間: 240sec×4, F2.8, ISO800
撮影場所: ニュージーランド レイクテカポ