コーン星雲付近
NGC2264,Cone Nebula,The Christmas Tree Cluster
Takayuki Yoshida
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コーン星雲付近
いっかくじゅう座のS星付近には、大きな赤い星雲が広がっています。 この星雲は中心付近に位置するコーン星雲から周囲に広がっているように見えるため、 この付近の星野写真は、一般的に「コーン星雲付近」などと呼ばれています。 写真中央で明るく輝く星がS星で、その下側に位置しているのがコーン星雲です。
この写真の撮影には、望遠ズームレンズとして評価の高い「キヤノンEF70-200mmF4L IS USM」レンズを用いました。 キヤノンEF70-200mmF4L IS USMレンズを天体撮影に使ったのは今回が初めてでしたが、 開放絞りでも色収差がほとんど感じられず、APS-Cサイズであれば周辺像も良好でした。 天体撮影に十分使えそうな印象を受けました。
星を追尾する赤道儀には、私の地元である兵庫県で製作されているポータブル赤道儀「Higlasi2.1-CES」を用いました。 Higlasiは、赤道儀でカメラのシャッターを制御することができる、多機能ポータブル赤道儀です。 極軸合わせの方法も独特で、極軸望遠鏡を使わず、高速で回転するステッピングモーターを生かして、 北極星の軌跡を写すことにより、極軸が合っているかどうかを判断する、ユニークな方法を採用しています。
今回、初めてHiglasiを使ったため、まだ使い方に慣れておらず、撮影までに手間取ってしまいましたが、 200ミリレンズを用いても星はほとんど流れず、強度、追尾精度共に満足できる赤道儀だと感じました。 天候が悪く、4枚しか撮影することができなかったため、画像が荒れていますが、 時間をかけて撮影すれば、もっと滑らかで色彩豊かな画像が得られると思います。
キヤノンEF70-200mmF4L IS USMは、開放F値が4と若干暗いですが、 ポータブル赤道儀に載せるにはちょうどいい大きさです。 このレンズとHiglasiの組み合わせで、気軽に天体撮影を楽しんでみたいと考えています。
Imaging information
撮影光学系:キヤノンEF70-200mm F4L IS USM レンズ(200mmで撮影)
撮影カメラ:キヤノンEOS60D(フィルター換装・冷却改造)
赤道儀:Higlasi2.1CES ポータブル赤道儀にて追尾
カメラの設定:ホワイトバランス プリセットマニュアル、F4開放、ISO2500、RAWモード
露出時間:160秒×4コマ
画像処理ソフト: RStacker、ステライメージ7、PhotoshopCC 2015
撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺