ふたご座流星群の流れ星
Meteor by The Geminids
Takayuki Yoshida
ふたご座流星群の流れ星
ふたご座流星群は、毎年12月の中頃に極大期を迎える流星群です。 ふたご座流星群は、しぶんぎ座流星群、ペルセウス流星群と並んで、三大流星群の一つとして数えられています。 流れ星の放射点はふたご座のα星「カストル」付近で、条件のよいときは一時間に数十個以上の流れ星を観測することができます。
ふたご座流星群は、ペルセウス流星群のような明るく派手な流れ星が流れることは少ないのですが、毎年安定した出現率が魅力の流星群です。 近年は流星の観測数が増えているので、特に注目されている流星群です。 ふたご座流星群は、流れ星の放射点が天頂付近となるため、日本からは観測しやすいのも魅力です。
2012年のふたご座流星群の極大日は新月の時期と重なり、絶好の観測条件となりました。 夜空が暗いほど暗い流星まで観測できるので、ふたご流星群の見応えがあります。 そこで、極大日の日に南天が暗い奈良県十津川村まで出かけて観測しました。
現地について眼が周りの暗さに慣れてくると、すぐに流れ星が西空で光ったのを確認できました。 それからも夜空をしばらく見上げれば、流れ星がいくつか見えると言った具合です。 明るい流れ星は少なく、暗く短いものばかりでしたが、これだけ流れると遠くまで見に来た甲斐があったというものです。 マイナス等級の流れ星が時折夜空に輝いて、他に見に来ていた方と「おぉー」と歓声を上げていました。
上の写真は、赤道儀にデジタル一眼レフカメラを取り付けて撮影した、ふたご座流星群の写真です。 レンズF値を開放近くに設定した後、ISO感度を上げて何枚も撮影し続けたものを、パソコン上で重ね合わせしたものです。 デジカメに写らない暗い流れ星が多かったのですが、運良くレンズの写野にいくつか明るめの流れ星が飛び込んできてくれました。 この写真を見ていただくと、当日のふたご座流星群の様子がおわかりいただけると思います。
Imaging information
撮影レンズ: キャノンEF24mm F1.4LII USM
使用カメラ: キャノンEOS5DMarkII, ISO3200, RAW, F1.8, 追尾撮影
露出時間: 60秒x13枚を合成
画像処理ソフト: SiriusComp, PhotoshopCS5
撮影場所: 奈良県十津川村