バーナードループとM78星雲

Barnard Loop and M78 Nebula

バーナードループとM78星雲

Takayuki Yoshida

バーナードループとM78星雲

バーナードループは非常に大きなガス星雲の広がりで、オリオン座を包み込むように存在しています。 Hα光で輝く星雲のため、肉眼では見ることができませんが、天体撮影用フィルターが用いられたデジタルカメラで撮影すると、 標準レンズでもよく写ります。 そのバーナードループの一部を、200ミリ望遠レンズで切り取りました。

写真の中で、右上から左下へと流れるように写っているのが、バーナードループの一部です。 左に切れ込みのような暗黒帯が走っていますが、これは「LDN1622」と番号が付けられた部分で、 この部分だけを拡大して撮影されることもあります。 中央下寄りに写っている青い星雲は、M78星雲です。 天体望遠鏡を使うと、明るい部分がボンヤリとした雲のように見えます。

今回は、フラットフレームの都合で縦構図で撮影しましたが、構図のバランスを考えると、 横構図の方がバランスが良かったかもしれません。 この辺りはいろいろな構図で撮影を楽しめる星域ですので、 天体望遠鏡の直焦点撮影やカメラレンズを使って、いろいろな画角で狙ってみると面白そうです。


Imaging information

撮影光学系: キヤノンEF200mm F2L IS USM

撮影カメラ: Astro60D(キヤノンEOS60Dの天文用フィルター換装・冷却改造モデル)

フィルター: IDAS HEUIB-IIフィルター使用

赤道儀: タカハシP-2Z赤道儀、AMD-1モーターにて一軸オートガイド追尾

カメラの設定: ホワイトバランスプリセット、F2.5、ISO800、RAWモード

露出時間: 270秒×8コマ

画像処理ソフト: RStacker、ステライメージ7、PhotoshopCC 2014

撮影場所: 兵庫県神河町峰山高原