夏の星雲 M8とM20

夏の星雲 M8とM20

夏の星雲 M8とM20

Takayuki Yoshida

夏の星雲 M8とM20

夏の天体の中でも特に有名なのが、干潟星雲(M8)と三裂星雲(M20)です。 どちらも明るい星雲で、天の川銀河が真っ白く見える場所なら、肉眼でも位置を確認することができます。 双眼鏡を使えば、星雲が広がっている様子が見えてきて、 口径の大きな天体望遠鏡で観察すると、干潟星雲はその名のとおり干潟のような形をしていることまでわかります。 三裂星雲に望遠鏡を向ければ、星雲が三つに分かれている様子も見て取れるでしょう。

この二つの星雲は接近しているので、望遠レンズを使った天体写真では、同じ構図内に収めることができます。 上の写真でも二つの星雲が仲良く写っている様子が捉えられています。 ピンク色をした大きな星雲が干潟星雲で、その上で輝いている小さな星雲が三裂星雲です。 三裂星雲には青色をした反射星雲が寄り添っています。

今回は、明るい中望遠レンズとデジタル一眼レフカメラをビクセンGP2赤道儀に載せて撮影を行いました。 ビクセンGP2赤道儀は、手頃な価格から天体観測入門者に人気がある赤道儀です。 モーターや極軸望遠鏡は別売りですが、ポータブル赤道儀よりも搭載可能重量に余裕があるので、 少々重たい機材でも安定して天体撮影を楽しむことができます。 天体自動導入機能はありませんが、手頃な予算で本格的に天体撮影を始めてみたい方にお勧めの赤道儀ではないでしょうか。


Imaging information

撮影光学系: キヤノンEF200mm F2L IS USM

架台: ビクセンGP2赤道儀にて恒星時追尾

使用カメラ: キヤノンEOS60D(冷却改造,フィルター換装)

カメラの設定: ホワイトバランスプリセット, ISO1600, RAWモード, 絞りF2.5, LPS-P2フィルター使用

露出時間: 120秒×4, 総露出時間8分

画像処理ソフト: ステライメージ7, PhotoshopCS5

撮影場所: 岡山県備前市