NGC4527とNGC4536
NGC4527,NGC4536
Takayuki Yoshida
おとめ座のNGC4527とNGC4536
おとめ座には、おとめ座銀河団と呼ばれる、系外銀河が集まった星域がありますが、 NGC4527とNGC4536は、それらの銀河団から少し南東に外れた場所で輝いています。 どちらも10〜11等級と暗く淡い系外銀河のため、天体観望で紹介されることは希だと思います。
一方、天体撮影では、形の異なる二つの銀河を同一構図内に収めることができるので、 しばしば撮影されている天体です。 写真に写っている中で、上側がNGC4527銀河で、下側がNGC4536銀河です。 NGC4527は紡錘形をしているため、銀河の渦巻き構造はよくわかりませんが、 NGC4536の方は、発達した2本の腕が銀河から伸びているのがわかります。 NGC4536銀河は、拡大し撮影してみても面白そうです。
今回の撮影では、高橋製作所のMewlon-250CRSにレデューサーレンズを取り付け、 焦点距離約1,825ミリで撮影しました。 カメラは、キヤノンEOS6Dを冷却改造したAstro6Dを用いました。 当初は、オフアキシスガイダーを取り付けていましたが、ガイド星が見つからず、 結局、ガイド鏡に交換してオートガイド撮影を行いました。 時折強い風が吹いたため、星が流れて写ってしまい、撮影画像の半分しか使えなかったのが残念です。
Imaging information
撮影光学系:タカハシ Mewlon-250CRS、レデューサーCR0.73×使用
撮影カメラ:Astro6D(キヤノンEOS6D フィルター換装・冷却改造)
赤道儀:ビクセンAXD赤道儀にて追尾
カメラの設定:マニュアルWB、ISO1600、RAWモード
露出時間:720秒×4コマ
画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC 2015
撮影場所: 岡山県備前市吉永町八塔寺、2016年撮影