南十字星 みなみじゅうじ座
Southern Cross
Takayuki Yoshida
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南十字星 みなみじゅうじ座
南半球の星座の中で最も美しい言われているのが、南十字星(サザンクロス)の愛称で知られている「みなみじゅうじ座」です。 みなみじゅうじ座は、全天で一番小さな星座ながら、明るい4個の星が南天の天の川の中で輝く様は大変美しく、 星好きの方なら、誰もが一度は見てみたい星座だと思います。 今回はニュージーランドのレイクテカポで、この美しい星座を眺めることが出来ました。
写真の中央で輝く4つの星がみなみじゅうじ座を構成する星々で、4つの星を結ぶと縦にわずかに長い十字架の形になります。 4つの星のうち3つの星は1等級と明るいのですが、右側の星は2.8等星と他と比べて暗くなっているのが肉眼でもよくわかります。
みなみじゅうじ座のα星は、星座の一番南側で輝くアクルックス。 β星は左側のベクルックス。γ星はガクルックスで、右側の少し暗い星はδ星となっています。 なお、ガクルックスは一番北側に位置しているので、鹿児島県からでも地平線すれすれに見ることができます。 星座の形と星の位置は、右の画像をご覧いただくとわかりやすいと思います。
みなみじゅうじ座が人気があるのは、均整の取れた星座の美しさだけでなく、星座の周りに魅力ある天体が輝いているためためでしょう。 南十字星の左脇が暗くなっていますが、これがコールサック(石炭袋)と呼ばれている暗黒星雲です。 ベクルックスのすぐ左隣には、宝石箱と呼ばれる散開星団が輝いています。 この写真では一つの恒星のように写っていますが、双眼鏡や天体望遠鏡で見ると小さな星の固まりであることがわかります。
写真の左端に写っている二つの明るい星は、ポインターとも呼ばれているケンタウルス座のα星とβ星です。 α星は地球に最も近い恒星で、アルファケンタウリの名前でもよく知られています。
みなみじゅうじ座の右側には、ピンク色をしたエータカリーナ星雲が写っています。 りゅうこつ座に位置するこの星雲は大変明るく、また大きいので肉眼でもぼんやりと姿を確認できます。 エータカリーナは南天を代表する星雲で、写真に撮ると花びらを広げたような美しい姿を見せてくれます。 こうして改めて見てみると、みなみじゅうじ座を中心とした星域は、魅力ある天体であふれていることがわかります。
Imaging information
撮影レンズ: シグマ 35mm F1.4 DG HSM, ディフュージョンフィルター使用
使用カメラ: キヤノンEOS60D(IRフィルター換装)
撮影方法: ユニテックSWAT-200にて追尾撮影
露出時間: 240sec×4, ISO800
撮影場所: ニュージーランド レイクテカポ