イーグル星雲とオメガ星雲
M16,M17,Milkyway
Takayuki Yoshida
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イーグル星雲とオメガ星雲
夏の天の川の中に位置する、イーグル星雲(M16)とオメガ星雲(M17)を写した作品です。 どちらの星雲も夏を代表する天体で、双眼鏡で姿を確認することができます。 イーグル星雲(わし星雲)は、星雲の形が鷲が翼を広げたように見えることから、こう呼ばれています。 オメガ星雲は、星雲の形がギリシア文字の「Ω(オメガ)」に似ていることに由来しますが、小口径の天体望遠鏡ではなかなか、オメガには見えてきません。 もう一つの愛称である、白鳥星雲という呼び名の方が、しっくりくるように思います。
どちらの星雲も明るく、写真写りは良好です。 それぞれの天体をクローズアップ撮影するのも人気がありますが、今回は中望遠レンズを使って、 周囲の天の川も構図に入れて撮影しました。 広めに撮影すると、二つの星雲の位置関係や、周囲の天の川の濃淡もわかり、興味深いと思います。
今回撮影に使用したのは、ZWO社の冷却CMOSカメラ「ASI2600MC Pro」と望遠レンズ「キヤノンEF200mmF2L IS USM」です。 使用した冷却CMOSカメラには、APS-Cサイズのセンサーが搭載されているので、35ミリ換算では300ミリ程度の画角になります。 35ミリフルサイズセンサーのカメラを使用すれば、バンビの横顔と呼ばれる散開星団も一緒に写し込むことができます。
Imaging information
撮影鏡筒:キヤノン EF200mm F2L IS USM レンズ
望遠鏡架台:ビクセン SXP赤道儀にてオートガイド追尾撮影
撮影カメラ:ZWO ASI2600MC Pro 冷却CMOSカメラ(Clearフィルター換装)
カメラの設定:ゲイン0、オフセット50、センサー温度マイナス10度
フィルター:IDAS UIBAR-Vフィルター使用、釣糸クロスフィルター使用
露出時間:L=180秒×8枚、F2.5で撮影
画像処理ソフト:PixInsight、PhotoshopCC 2020
撮影場所:奈良県五條市大塔村、2022年撮影