しし座の三銀河

The Leo Triplet,M65,M66,NGC3628

しし座の三銀河

Takayuki Yoshida

しし座の三銀河、M65、M66、NGC3628

しし座の三銀河は、M65、M66、NGC3628の三つの系外銀河から構成される銀河グループで、 春の系外銀河の中でも人気のある銀河群です。 地球からしし座の三銀河までの距離は、約3000〜3500万光年と考えられており、 同じ銀河グループに属する系外銀河です。

写真に写っている三つの銀河の内、下側の明るい2つの銀河がM65とM66(右側がM65)です。 どちらもメシエ天体に選ばれている系外銀河で、青っぽい色合いのM66の方が若干明るく、視等級は8.9等、 黄色いM65は9.2等です。 一方、M65とM66の北に位置するNGC3628は、10.3等と暗く、小さな双眼鏡では見えないこともあります。

しし座の三銀河の写真は、口径10センチの屈折望遠鏡タカハシFC-100DZと、冷却カラーCMOSカメラを使って撮影しました。 FC-100DZは、2019年に発売開始された2枚玉フローライト屈折望遠鏡で、結像性能が高く、眼視用に人気のある望遠鏡です。

今回は、FC-100DZに、焦点距離を短くしてF値を明るくする、FC-35レデューサー0.66×を取り付けて撮影を行いました。 系外銀河の撮影には若干写野が広くなりすぎましたが、星像はシャープで広い宇宙に浮かぶ三銀河のイメージを捉えられました。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ FC-100DZ、FC-35レデューサー0.66×使用

望遠鏡架台:ビクセン SXP赤道儀

使用カメラ:ZWO ASI2600MC Pro 冷却CMOSカメラ

露出時間:600秒×12枚、ゲイン100、オフセット50

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:岡山県備前市吉永町八塔寺、2022年撮影