ライオン星雲

ケフェウス座のSh2-132、ライオン星雲

Sh2-132は、ケフェウス座ととかげ座の星座境界線近くで輝く散光星雲です。 ガスの広がりは40分程もあり、星雲の形が動物のライオンに似ていることから、ライオン星雲の愛称で知られています。

Sh2-132をブロードバンドで撮影すると、HII領域のみが明るく写るので、ライオン星雲の形には見えてきません。 そのため、ライオンの形に写そうと思えば、HαとOIII光を通すナローバンドフィルターが必要になります。 今回はモノクロ冷却CMOSカメラを使って、HαとOIIIの画像をそれぞれ所得し、(AOO)HOOカラー合成で仕上げましたが、 カラーCMOSカメラにデュアルバンドフィルターでもよいでしょう。

撮影には、F値が2と非常に明るい中望遠レンズ、キヤノンEF200mmF2Lを用いて、2.5まで絞って撮影しました。 不安定な天候だったのですが、短時間でも淡い部分まで明瞭に写りました。 なお、掲載している写真は、星雲の部分だけトリミングしています。


Imaging information

撮影鏡筒:キヤノン EF200mm F2L IS USM レンズ

望遠鏡架台:ZWO AM5赤道儀、ASIAIRにてオートガイド追尾撮影

撮影カメラ:ZWO ASI2600MM Pro 冷却CMOSカメラ

カメラの設定:ゲイン100、オフセット50、センサー温度マイナス10度

フィルター:Chroma社 Ha、OIIIフィルター使用

露出時間:Ha=OIII=各180秒×12枚、総露出時間:1時間12分

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2022年9月撮影