洞窟星雲

Sh2-155、Cave Nebula

洞窟星雲

Takayuki Yoshida

ケフェウス座のSh2-155、洞窟星雲

洞窟星雲は、ケフェウス座の東部に存在する散光星雲です。 見かけの大きさは14′程度で、星雲の形が洞窟(洞穴)のように見えることから、「洞窟星雲(Cave Nebula)」の愛称で知られています。 シャープレスの番号は、Sh2-155が付けられています。

洞窟星雲は、どちらかというとマイナーな星雲ですが、星雲の周囲には暗黒星雲や反射星雲が存在しており、バラエティに富んだ星域です。 中でも洞窟星雲右下で青く輝く反射星雲は、赤中心の星雲のアクセントにもなっており、写真を華を添えているように思います。 秋の天体の中では早く南中するため、晩夏でも撮影が可能ですが、秋が撮影に適したシーズンになります。

アイリス星雲の撮影には、口径13センチのTOA-130屈折望遠鏡とモノクロCMOSカメラを使用しました。 3群4枚構成で高性能なTOA-35レデューサー0.7×を使用し、合計F値約5.4で撮影しました。 追加撮影の予定でしたが、今年は天候が悪く、いつの間にか撮影シーズンが終了してしまいました。来年機会があれば追加撮影したいと考えています。


Imaging information

撮影鏡筒:タカハシ TOA-130望遠鏡、TOA-35レデューサー0.7×使用

望遠鏡架台:ビクセンAXD赤道儀にて追尾

撮影カメラ:ZWO ASI2600MM Pro 冷却CMOSカメラ

カメラの設定:ゲイン100、オフセット50、センサー温度マイナス10度

フィルター:Chroma社 LRGBフィルター使用

露出時間:L=420秒×12枚、R=G=B=各420秒×5枚、総露出時間:3時間9分

画像処理ソフト:PixInsight、ステライメージ9、PhotoshopCC 2020

撮影場所:岡山県備前市八塔寺、2022年11月撮影