Sh2-27付近


へびつかい座の巨大星雲 Sh2-27

写真下部に写っているオレンジ色の星は、さそり座α星のアンタレスです。 さそり座アンタレス付近は、天体写真ファンに人気の撮影対象で、この写真でも色合い豊かな星雲の姿が確認できます。 しかし、今回の写真の主役は、アンタレスの上で輝くSh2-27です。 Sh-27は、へびつかい座ζ星の周囲に大きく広がる星雲で、その広がりは約10度にも及びます。 この写真からも、その星雲の大きさがイメージできると思います。

Sh2-27の撮影には、F値の明るい標準レンズと天体撮影用にフィルター換装・冷却改造したAstro6Dを用いました。 Astro6Dのドロップインフィルターボックスには、 赤い星雲の写りを高めるIDAS製のHEUIB-IIフィルターを挿入して撮影しました。 コントラスト強調効果のあるフィルターの効果もあって、 淡い星雲をコントラスト高く捉えることができました。

※銀塩フィルムギャラリーに、この作品とほぼ同じ構図で撮影した「アンタレスと巨大星雲」の写真を展示しています。


Imaging information

撮影光学系:シグマ 50mm F1.4 DG HSMレンズ

撮影カメラ:Astro6D(キヤノンEOS6D フィルター換装・冷却改造モデル)

赤道儀:SWAT-200 ポータブル赤道儀にて追尾

カメラの設定:ホワイトバランスマニュアル、ISO1600、F2.8、RAWモード

露出時間:180秒×8コマ

画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC 2015

撮影場所: 奈良県五條市大塔町、2017年撮影