アンタレス付近の星雲群
Antares Nebula,Rho Ophiuchi cloud complex,M4
Takayuki Yoshida
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アンタレス付近の星雲群
焦点距離200ミリの中望遠レンズで撮影した、さそり座アンタレス付近の様子です。 この付近には色鮮やかな星雲が広がり、天体写真ファンに親しまれている星域です。 今回は、他の望遠鏡に載せて撮影したため、若干左に寄った構図になりましたが、 球状星団M4の右側に広がる淡いガスの存在も写し出すことができました。
さそり座α星のアンタレスは、写真中央左寄りに写っている黄色い星です。 アンタレスは、太陽の約230倍もの直径がある赤色巨星ですが、肉眼では赤っぽくみえるものの、 写真に撮ると黄色っぽく写ります。
アンタレスという名称は、「火星に対抗するもの(「火星に拮抗するもの」が正しいという説もあり)」から来ています。 さそり座は、黄道上に位置しているので、何年かに一度、火星がアンタレスに近づくことがあります。 火星とアンタレスを見比べると、明らかに火星の方が赤く感じられます。 アンタレスが火星に色で対抗しても、かなわないように思います。
Imaging information
撮影光学系:キヤノン EF200mm F2L IS USM レンズ
撮影カメラ:キヤノン EOS6D(フィルター換装・冷却改造)
赤道儀:ビクセン AXD赤道儀にて追尾
カメラの設定:ホワイトバランス 手動設定、F2.5、ISO1600、RAWモード
露出時間:90秒×18コマ
画像処理ソフト:PixInsight、PhotoshopCC 2020
撮影場所:奈良県五條市大塔村、2021年撮影