干潟星雲と三裂星雲

干潟星雲と三裂星雲

干潟星雲と三裂星雲は、夏を代表する散光星雲で、夏の天の川銀河の中で輝いています。 写真には二つの赤色の天体が写っていますが、大きな方が干潟星雲で、 その右上に輝いているのが三裂星雲です。 三裂星雲はその名の通り、拡大すると星雲が三つに引き裂かれているように見えることから、この愛称があります。

干潟星雲、三裂星雲共に明るく、双眼鏡を使えば容易にその存在がわかります。 写真写りも良好な天体なので、銀塩フィルム全盛の頃から盛んに撮影されていました。 現在でも天体写真ファンに大変人気のある天体で、様々な焦点距離の光学系で撮影されています。 私も毎年一度は天体望遠鏡を向けて、撮影を楽しんでいます。

この干潟星雲と三裂星雲の写真は、ニュージーランドのテカポ湖で撮影した作品です。 南半球まで出かければ、いて座は天頂付近で輝きますので、日本と比べてずっとよい条件で撮影することができます。 残念ながら時間の関係で、十分な露出時間をかけることができませんでしたが、 日本で撮影するよりもコントラスト良く仕上がりました。


Imaging information

撮影光学系: キヤノンEF200mm F2L IS USM

使用カメラ: Astro60D(キヤノンEOS60Dフィルター換装、冷却改造モデル(冷却OFF))

赤道儀: タカハシP-2赤道儀にて恒星時追尾

カメラの設定: ホワイトバランスプリセット、F2.5、ISO1250、RAWモード

露出時間: 130秒×4コマ

画像処理ソフト: ステライメージ7、PhotoshopCC

撮影場所: ニュージーランド テカポ湖