宇宙旅行
宇宙旅行というのは架空の世界の話で、宇宙に行くというのは夢のようなことでした。 少し前までは、選ばれた宇宙飛行士だけが行くことができる宇宙の世界でした。
しかし、初めての宇宙観光客が2002年に誕生して以来、宇宙旅行が現実味を帯びてきました。 もちろんまだまだ高価な宇宙旅行ですが、数十年経てば普通の人でも手に届くようになるかもしれません。
宇宙旅行のツアー
世界初の宇宙旅行観光客となったのは、2002年、ロシアのソユーズに乗り込ん
だアメリカの実業家です。彼は宇宙旅行の代金として、24億円をロシアに支払ったと行っていました。
8日間の宇宙旅行ですから、1日3億円かかった計算です。
今ではいろいろな宇宙旅行のツアーが、民間の旅行会社によって企画されています。 国内の旅行ツアー会社JTBでは、月までの旅行ツアー、宇宙ステーションでの滞在ツアー、宇宙体験飛行な どが企画されています。月まで旅行できるなんてすごい時代ですね。
海外でも、ヴァージンギャラクティック社、ロシアのサブオービタルコーポレーションを 初めとした企業が、商業宇宙旅行を予定しています。 いずれは宇宙旅行も、価格競争時代に入ってくるのかもしれません。
ヴァージンギャラクティック社
ヴァージン・ギャラクティック社はイギリスのグローバル企業ヴァージン・グループが設立した、 宇宙旅行ビジネスを行う会社です。
ヴァージン・ギャラクティック社は、スペースシップと呼ばれる弾道飛行用の機体を使って、 宇宙体験飛行を予定しています。2008年後半から、一年間500人を宇宙に打ち上げる予定にしています。 旅行代金は一人20万ドルの予定だそうです。
宇宙旅行のスケジュールとしては、ホワイトナイトと呼ばれる母船でスペースシップを空中へと運んだ後、 スペースシップを空中発射し、観光客を宇宙空間へ打ち出す予定です。 宇宙滞在時間は約20分程度が予定されています。ヴァージン・ギャラクティック社によれば、 これで4~5分間の無重力体験ができるそうです。宇宙旅行の全行程時間は3時間時間ほど。 3時間で1000万円の宇宙旅行代金は、人によって意見が分かれるところでしょうね。
宇宙旅行の価格
宇宙旅行の値段は、宇宙に滞在する時間や旅行行程によって、大きく変わっています。
宇宙船を使って月まで行くプランですと、約100億円だそうです。想像もできないほどの大金が
かかる大旅行です。
月までとは行かずとも、天文ファンならできれば宇宙に数日は滞在して夜空を楽しみたいものです。 となると宇宙ステーションに滞在するツアーがベストチョイスですが、こちらも約30億円という 旅行代金です。やっぱり高すぎますね(笑)。
これらに比べると宇宙体験飛行は、旅行代金が約1,000万円ととてもリーズナブルです。 しかし、約20分の滞在時間はなんだか寂しい気もしますね。
どこからが宇宙か
私達は宇宙と漠然と言ってしまいますが、どこからが宇宙になるのでしょう。 天体望遠鏡で宇宙を観察するときはあまり問題になりませんが、宇宙旅行の世界ではどこからが 宇宙であるかという定義が大切になります。 そこまで到達すれば、宇宙旅行に行ったということになるのですから。
どこからが宇宙かという定義は、一般的には高度100キロメートル以上と言われています。 これはこの地点から大気が薄くなり、高度が上がるほど温度が上がる熱圏に入るからです。
もちろん高度100キロと言ってもまったく大気がないわけではなく、薄い地球の大気が覆っています。 飛行機が通るのが高度10キロメートルの成層圏ですから、その10倍高いところになります。
宇宙で様々な活動をしているスペースシャトルは、高度300キロメートルの高さです。 宇宙ステーションも同じくらいの高度です。人工衛星はずっと高く、900キロメートルの高度です。 このぐらいになると、地球を離れたところから見ているという感覚が沸くのではないでしょうか。