星ナビ連載連動企画
月刊誌星ナビの誌面にて紹介している私の作品と記事。このページでは、星ナビ連動企画として、誌面に まつわる話題や星ナビ編集部について書いています。星ナビの記事がより楽しくなること間違い無しです。 星ナビの「天体写真の世界」を読んだら、このページも是非ご覧ください。
※多忙のため、このページの更新は休止しています。 連載の方は続いていますので、誌面で記事をお楽しみいただければ幸いです。
星ナビ2009年5月号
200万画素の冷却CCDカメラと20センチの望遠鏡で、どこまで銀河のディテールに迫れるか。今回のM106銀河の写真は、その一つの回答 ではないだろうかと自分では思っています。
この写真を撮影した日は何もかもが条件良く、画面に現れた最初の画像を見たとき、仕上がりの写真が目に浮かぶほどでした。 こんなことはもう二度とないだろう、と思うほど良く写った一枚です。誌面では中央部分をトリミングして掲載されていますが、 それでも像が甘い感じは全くしません。今改めて見ても写りが良かったのだなと思います。
今月号の星ナビでは、いよいよ3ヶ月後と近づいた皆既日食にたくさん誌面を割いています。観測支援ソフトのエクリプスナビゲーター2や、 日食グラスの安全性検証など、興味深い記事が山盛りです。これを読んでいると、中国まで皆既日食を見に行きたくなってしまいますね。
星ナビ2009年4月号
春と言えば深宇宙に浮かぶ系外銀河の季節です。こうした銀河は小さいので、クローズアップしようと思うと 何千ミリという長焦点撮影になってしまいます。こうした撮影は拡大率が高いため、天体写真の中でも難しい分野です。
今回の記事は、デジタル一眼レフカメラを使って銀河を撮影されている、なすはちさんに手伝っていただきました。 デジタル一眼レフカメラの銀河撮影は難しいものですが、なすはちさんは独自のアイデアを組み合わせて 撮影にトライされています。誌面では、そのなすはちさんの撮影システムをコラムで紹介させていただきました。
星ナビ2009年3月号
2009年早々3月号の記事を書いていると、編集部から突然電話がかかってきました。 「3月号で記念すべき100号になるんです」と言われて「あー、もうそんなになるんだ。創刊したのは1983年でしたよね。」と答えたら 「それはスカイウォッチャーです。星ナビになってから100号なんです。星ナビが創刊したは2000年ですよ。」と言われてしまいました。
考えてみれば100号ですからそりゃそうです。スカイウォッチャー時代から数えていたら何号になることやら。2000年にスカイウォッチャーは 星ナビへと変わり、新たなスタートを切りました。
私がスカイウォッチャー誌を初めて買ったのは1984年4月号です。当時の私は中学生。スカイウォッチャーには、大好きな天体望遠鏡のこと や天体写真のことが書いてあって、まるごと暗記できるほど何回も読んだものです。今の私があるのもスカイウォッチャー誌のおかげと言えます。 スカイウォッチャーは今でも大切に保管しています。それにしても今月の星ナビの表紙はKAGAYAさんのイラストでとても綺麗です。これだけでも 今月号を買う価値がありそうです。
星ナビ2009年2月号
まだ小学校に行っていない子供の絵を見るのは楽しいものです。自由気ままに描いた絵の中には、青色をした太陽が描いてあったり、 赤い色の猫が登場したりと、創造力にあふれています。この頃の子供は、誰が教えるでもなく絵を描き始め、楽しそうに白い紙に 自分の世界を描き続けています。
しかし、小学校に入って美術教育を受けるようになると、だんだんと絵を描くことが苦痛になってきます。「太陽は赤くなければならない」 「木の葉は緑でしょう」「手前の人よりも遠くの人の方が小さく描くべきだ」などと教えられ、いつのまにか自分のことを「絵心がない、 絵が下手だ」と思い込んでしまいます。学校で美術の授業を受けてから、絵を描かなくなる子供達がどれほど多いことでしょう。 実際、私自身もその一人で、子供の頃好きだった絵が大嫌いになりました。
これは、絵は写実的に上手く描かなければならない、という美術教育の考えに囚われているからだと思います。 本来的には絵を描くのは楽しいことです。歌を歌ったり、人と会っておしゃべりしたりするのと同じように自然な行為だと思います。 もっと肩の力を抜いて、絵を楽しんだ方がよいと思っています。
それと同じことが写真の世界でもいえると思います。もっと気楽に写真を撮ったり、プリントしたりするのを楽しむべきだと思います。 人の数だけ絵の表現があるように、写真表現もたくさんあった方が面白いと思いませんか。
星ナビ2009年1月号
インタビュー記事の中で登場している室内の写真は、Gabany氏の自宅で撮らしていただいたものです。 「高級住宅街とはかくあるべきだ!」と思ってしまうほど、整然とした家並みの中に彼の自宅はありました。
プール付きのご自宅に入ると、美しいインテリアが私を迎えてくれました。室内の壁には、地元の画家が描いた美しい絵画が数多く 飾られています。壁の色はケンブリッジブルーで、絵画の白い額と見事に調和しています。 室内は色合い豊かで温かくて、日本の住宅とは全く違う世界だと感じました。星ナビの室内の写真を見ると、その美しい室内の雰囲気を感じられる と思います。
連載記事について
星ナビの連載記事は、私の作品作りの一種の物語です。今日の情報化社会では、こういった物語的な手法は流行らないのかもしれません。 これは物語からでは、何かの理論を作り出して一般化することがしづらいからです。 このため、現代ではより多くのデーター、洗練された統計的な解析を行い、プロセスを一般化するようになりました。 しかし反面、自分なりの観察をしなくなっているように私は感じています。
絵や写真にとって、作者の視点や思いは一番大切なところです。そうした面を置き去りにしては、なかなか自分の思い描く ものは作り出せません。私の作品作りの過程をお話しすることで、そうした世界を照らし出すことができれば、と思っています。