火星の写真 2020年シーズン

夜空で赤く輝く火星の写真を展示しているページです。 このページでは、2020年の火星準大接近時に撮影した画像を載せています。 他の惑星ギャラリーへは左のリンクをご利用ください。


火星の写真 2020年11月16日(20時00分(JST))

2020年の火星の写真

火星に規模が比較的大きな黄雲(ダストストーム)が発生したということで、 ミューロン300を設置し、久しぶりに火星を撮影しました。

写真には、アキダリアの海やオーロラ湾付近の模様が写っていますが、 ほぼ中央右寄りに模様が欠けている部分があります(筋のように写った部分です)。 どうやらこれが黄雲(ダストストーム)のようで、東西方向に伸びているように見えます。

火星の視直径は17″と、最接近時と比べてかなり小さくなりましたが、 表面に変化があるのは見ていて面白いですね。 今後、このダストストームがどの程度まで広がるのか、しばらくの間注目したいと思います。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:2/5、透明度:3/5、兵庫県宝塚市にて撮影


火星の写真 2020年11月6日(20時01分(JST))

2020年の火星の写真

最接近から1か月後の火星の姿です。 火星は小さくなり、視直径も20秒を切り、19秒台になりました。 小さくなった上に上空の気流が悪いこともあり、火星表面の模様が写りにくくなってきました。 そろそろシーズンオフでしょうか。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:2/5、透明度:3/5、兵庫県宝塚市にて撮影


火星の写真 2020年10月31日(21時21分(JST))

2020年の火星の写真

10月6日に最接近した火星は、徐々に地球から遠ざかり、視直径は20秒になりました。 天体望遠鏡で見ても、小さくなったことが感じられ、少し寂しい気がしてきます。

撮影した夜は、昼間は雲一つない天候だったのですが、 夜になると薄雲がかかり、雲越しの撮影になりました。 それでもある程度は模様は写り、少し欠けた火星の姿を捉えることができました。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:2/5、透明度:3/5、兵庫県宝塚市にて撮影


火星の写真 2020年10月26日(21時51分(JST))

2020年の火星の写真

秋の移動性高気圧に覆われている影響で、連日晴れの天気が続いています。 この夜は25日よりも気流が良く、火星の模様が眼視でもよくわかりました。

気流が比較的良かったお陰で、ピント合わせもしやすかったです。 25日の画像と比べると、若干ですが模様の詳細が写っているように思います。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:3/5、透明度:4/5、兵庫県宝塚市にて撮影


火星の写真 2020年10月25日(22時28分(JST))

2020年の火星の写真

久しぶりに撮影した火星です。 火星で最も目立つ模様の一つ「大シルチス」が見えるようになりました。 撮影当夜の気流はそれほど良くなく、アイピースの視野の中で火星は揺れていましたが、 大シルチスをはじめとした大きな模様な眼視でも確認できました。

最接近は過ぎましたが、まだ火星の視直径は20″を超えており、十分大きく感じられますね。 火星の撮影シーズンは続いていますので、是非、この貴重な機会に火星を狙ってみましょう。

ところで、火星を撮影するために久々に天体望遠鏡を設置すると、光軸がずれていました。 ミューロン300は、最近は車で移動させることないのですが、 ちょっとしたことで光軸がずれて困ってしまいます。 この夜も貴重な撮影時間の一部を光軸調整に費やし、撮影を始めた頃は薄雲がかかってしまいました。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:2/5、透明度:3/5、兵庫県宝塚市にて撮影


火星の写真 2020年10月6日(23時24分(JST))

2020年の火星の写真

2020年10月6日、火星が地球に最接近した夜に撮影した写真です。 幸い晴天に恵まれ、観望・撮影を楽しむことができました。

火星面のほぼ中央には、太陽湖と呼ばれる模様が写っています。 写真では明瞭にわかりますが、気流が悪かったため、肉眼では形がはっきりとしませんでした。 一方、極冠は小さいですが、よく目立ち、悪気流の中でも白く輝いているのが印象的でした。

2020年の火星の接近は、火星準大接近と呼ばれ、 最接近時の、火星と地球の間の距離は約6207万キロメートル、この日の火星の視直径は約22.6″でした。 2018年の大接近時と比べると、1割程度小さくなりましたが、火星の南中高度が高いため、 条件良く観望・撮影を楽しめました。

なお、10月6日を過ぎても火星は急に小さくなるわけではなく、10月中は観望・撮影を楽しめます。 晴れたら是非、火星を天体望遠鏡で観望してみてください。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:2/5、透明度:4/5、兵庫県宝塚市にて撮影


火星の写真 2020年10月2日(22時47分(JST))

2020年の火星の写真

10月6日の最接近まで4日に迫った火星の姿です。 太陽湖と名付けられた火星の模様が中央左側に見えています。 下の9月29日に撮影した写真と見比べると、火星が自転して模様が移り替わっている様子がわかると思います。

この日は29日と比べると気流が悪く、眼視では火星が揺れて、表面の模様が見づらかったのですが、 撮影した時間帯は、少し気流が改善していたようです。

火星の撮影には、天体撮影用のカラーCMOS動画カメラASI224MCを使用しています。 最新型のカメラと比べると感度が若干低いですが、安価でよく写るカメラだと思います。

火星を撮影するときは、動画のキャプチャー時間は120秒に設定しています。 普段は3〜4回撮影してソフトウェアで重ね合わせていますが、今回は雲が出てきたため、2回で終わってしまいました。 そのため、若干ノイズが感じられる仕上がりです。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:3/5、透明度:4/5、兵庫県宝塚市にて撮影


火星の写真 2020年9月29日(22時21分(JST))

2020年の火星の写真

地球最接近を約1週間後に控えた、火星の姿です。 褐色の火星表面に対して、白く輝く極冠が目立ちます。

火星中央から右側に向かって、横切るように写っている黒っぽい模様は「シレーンの海」と呼ばれています。 「太陽湖」と名付けられた地形も中央左側に写っています。

大シルチスが地球に向いている時と比べると、目立つ模様が少ない火星面ですが、 よく見ると、中央下部にオリンポス山の姿もうっすらと写り、 それなり見どころのある写真に仕上がりました。 砂嵐が吹き荒れた影響で、模様が見えなかった2018年の大接近時よりもずっと楽しめますね。

火星の視直径は既に22秒を超えています。 このぐらいの大きさになれば、小口径の天体望遠鏡でも火星表面の大きな模様は見えるでしょう。 これから2週間前後が一番の観望適期ですので、火星の観望・撮影を楽しみたいですね。

火星の撮影機材
タカハシ μ-300CR望遠鏡
ヘラクレス赤道儀にて追尾
タカハシ バリエクステンダーにて焦点像を拡大
カメラ:ZWO社CMOSカメラ、ASI224MC にて撮影(IR/UVカットフィルター使用)
ZWO ADC 1.25”大気分散補正プリズム使用
Autostakkert2!、WinJUPOS、Registax6、PhotoshopCC 2019にて画像処理
シーイング:3/5、透明度:4/5、兵庫県宝塚市にて撮影

2018年の火星大接近特集