火星の写真 2016年シーズン
夜空で赤く輝く火星の写真を展示しているページです。 このページでは2016年に撮影した画像を載せています。他の惑星ギャラリーへは左のリンクをご利用ください。
火星の写真 2016年5月30日(25時36分(JST))
火星中接近の前夜に撮影した火星の写真です。 残念ながらこの夜は大気の気流が悪く、天体望遠鏡の視野内で火星は大きく揺れていました。 そのため、火星表面の模様はほとんどわからず仕舞いでした。
通常なら撮影しないほどの悪気流でしたが、中接近の5月31日は天候が思わしくなかったため、 思い切って撮影して、パソコンで画像処理したのが上の作品です。 気流が悪かった影響で、模様もボヤッとしていて、全体的にコントラストも悪いですね。
新聞やテレビなどでは、火星が接近する5月31日のみが火星を見るチャンス、 というような報道も見受けられますが、すぐに火星が遠ざかって見えなくなるわけではなく、 火星の見頃はしばらく続きます。 梅雨入りの時期なので晴天に恵まれるかどうかが微妙ですが、 チャンスがあれば、また火星を撮影してみたいところです。
ところで、5月31日の火星中接近を前にして、 一部のメディアがこの日の火星を「スーパーマーズ」と呼んでいるのを見聞きします。 火星は急に近づいて遠ざかるわけではないので、 安易に「スーパー」を付けるのには違和感を感じます。
撮影機材
タカハシ Mewlon-250CRS望遠鏡
ビクセンAXD赤道儀にて追尾
エクステンダーCR1.5×、TeleView 2.5x パワーメイトにて焦点像を拡大
Astro60D(キヤノンEOS60D冷却改造モデル)にて撮影
マニュアルモード、動画クロップ640×480モード使用、ISO1250
Autostakkert2!、Registax6、PhotoshopCC 2015にて画像処理
シーイング:1/5、透明度:4/5、兵庫県宝塚市にて撮影
火星の写真 2016年5月22日(23時32分(JST))
5月31日の最接近まで、10日ほどに迫った火星の姿です。 この日の夜は、比較的気流が落ち着いていましたが、 薄雲がかかったような空で透明度はあまりよくありませんでした。
口径25センチの天体望遠鏡で火星を観望すると、火星表面のオーロラ湾や、 アキダリアの海と呼ばれる模様がよくわかりました。 写真でもその部分の模様が黒っぽく写っています。
今回の火星の撮影では、主に月面クレーターの撮影に使用している、ZWO社のモノクロCMOSカメラを用いました。 モノクロCMOSカメラで撮影した動画は黒白写真になってしまうので、 カラー画像はキヤノンEOS60Dの動画モードで撮影し、パソコン上でLRGBカラー合成してカラー写真に仕上げています。
撮影機材
タカハシ Mewlon-250CRS望遠鏡
ビクセンAXD赤道儀にて追尾
エクステンダーCR1.5×、TeleView 2.5x パワーメイトにて焦点像を拡大
L画像:ZWO社冷却CMOSカメラ ASI174MM-Cool
RGB画像:Astro60D(キヤノンEOS60D冷却改造モデル)にて撮影
マニュアルモード、動画クロップ640×480モード使用、ISO1250
Autostakkert2!、Registax6、PhotoshopCC 2015にて画像処理
シーイング:3/5、透明度:2/5、兵庫県宝塚市にて撮影
火星の写真 2016年5月18日(23時20分(JST))
2016年5月31日、火星は地球から7528万キロの距離まで接近します。 視直径は18秒を越えるので、小型天体望遠鏡でも火星の模様をなんとか確認できる大きさです。 なお、2年後の2018年7月には、火星は地球により近づき、二つの天体は5750万キロまで近づきます。 この時の火星の視直径は24.3秒角と、今回の約1.3倍の大きさに見えます。
地球に接近する火星を、デジタル一眼レフカメラの動画撮影機能を使って撮影しました。 この日の夜は高気圧に覆われた影響で、気流が落ち着いていました。 残念ながら今シーズンの火星は南中高度が低いため、低空の大気の揺らぎの影響を受けてしまいますが、 それでも火星表面の大きな模様を確認することができました。
撮影機材
タカハシ Mewlon-250CRS望遠鏡
ビクセンAXD赤道儀にて追尾
エクステンダーCR1.5×、TeleView 2.5x パワーメイトにて焦点像を拡大
Astro60D(キヤノンEOS60D冷却改造モデル)にて撮影
マニュアルモード、動画クロップ640×480モード使用、ISO1250
Autostakkert2!、Registax6、PhotoshopCC 2015にて画像処理
シーイング:4/5、透明度:3/5、兵庫県宝塚市にて撮影