キャノンEOSマウントアダプター
天体写真撮影に使用して いるSBIG社の冷却CCDカメラSTL11000には、 標準では2インチスリーブしか付属しません。 これでは使い勝手が悪いので、オプションのEOSマウントアダプターに変換して使用しています。
左がそのEOSマウントアダプターの写真です。取り付け方法は、STLカメラに標準で付属するベース部分まで も取り外して、このアダプターに付け替えることで行います。 この部分まで外すのは、キャノンEOSレンズのフランジバックに合わせるためです。 この根元から交換することにより、キャノンEOSのEFレンズでもフォーカスが来るようになっています。 なお、私のEOSマウントアダプターは、初期型でプロトタイプに近い製品です。 今は形状が少し変わっているかもしれません。
EOSマウントアダプターのメリット
EOSマウントアダプターに交換する一つのメリットは、天体望遠鏡とカメラを接続する時です。 タカハシやビクセンの天体望遠鏡は、カメラマウントを使用して、カメラと望遠鏡を取り付けるように作られて います。各社のカメラマウントを使用したときに、最高の性能が発揮できるように設計されています。
冷却CCDカメラに標準付属する2インチスリーブをお使いですと、同じ光路長にするために接続方法を いろいろと考えなければなりません。 しかし、これを使えばその問題は一気にクリアーすることができます。 これは撮影用望遠鏡をたくさん持っている方には、大きな時間節約になると思います。
また、撮影光学系にキャノンのEFレンズを使えるのも大きなポイントです。 今まで冷却CCDカメラにカメラレンズを接続するのは難しかったものですが、これなら簡単に取り付ける ことが出来ます。 もちろん、カメラレンズが天体写真撮影に使える光学性能があるかどうかは別の話ですので、綺麗に星空を 撮れるかどうかはレンズの性能によって変わります。 しかし、冷却CCDの使用用途が広がるのは、非常に魅力的です。
このアダプターをとEFレンズ使って撮影 したオリオン座の写真も是非ご覧下さい。
EOSマウントアダプターは高価
魅力的なマウントアダプターですが、このEOSマウントアダプターの値段が高いのが残念です。 作りはしっかりしたアダプターなので、使ってみるとありがたみがわかりますが、はじめはなかなか手を 出しにくいかもしれません。
最後に、このEOSカメラのアダプターで重いSTLカメラを支えられるかという問題ですが、この マウントアダプターの回りには3点ネジが埋め込まれていて、接続後にしっかり締め付けられるように なっています。このお陰で、カメラマウントにSTLカメラを取り付けても、ほとんどガタは出ない構造に なっています。