天文用語ミニ辞典
天体観測や天体写真撮影で使われる天文用語を簡単に説明しています。あかさたなでページを分けていますので、 下のリンクから各ページをご覧ください。
『か行』
屈折望遠鏡
天体望遠鏡の種類の一つです。レンズを使って光を屈折することにより光を集 めます。入門用からベテラン用まで様々な種類があります。 レンズの種類によって、安価なアクロマート屈折望遠鏡と大変高価なアポクロマ ート屈折望遠鏡(EDレンズ望遠鏡)があります
経緯台
天体望遠鏡を載せる架台の一つです。カメラの三脚を大型化したような形で、水平方向と垂 直方向に動かすことができます。初心者にも扱いやすい架台です。 ただ、動いていく星を追いかけるのが難しい構造なので、高倍率で惑星 などを見ているとすぐに視野から見たい対象がずれてしまいます。ビクセンのポル タ経緯台が代表的な製品です。
光軸調整
ほとんどの天体望遠鏡には光軸調整装置というのがついています。光の通る中心軸を合わ せる装置です。この光軸がずれてしまっていると星が丸く同心円上 に見えず、望遠鏡の性能が発揮できません。 屈折望遠鏡は構造上ほとんど光軸がずれることはありませんが、反射望遠鏡 は鏡の清掃等で、光軸を合わせる必要が必ず出てきます。特にε-180EDなど明るい望遠鏡の場合はシビアになってきます。
ガイド鏡(ガイドスコープ)
星野写真撮影の際、星の動きに合わせて天体追尾が正しく行われているを確認するための望遠鏡です。 星を自動追尾する赤道儀を用いても、完全に星を追尾することはできません。ですので星雲を撮影する時など、 長時間星を正確に追いかける必要がある時に、撮影用望遠鏡と同架して、星の追尾状況を確認、修正します。 特にガイド鏡と決まった望遠鏡があるわけではなく、比較的小型の望遠鏡をガイド鏡として併用する のが一般的です。 BORG76望遠鏡など比較的軽い望遠鏡がよく使われています(私もそれを使っています)。
コリメート撮影方法
レンズを取り外すことのできないコンパクトデジカメなどで、アイピースを覗き込ませて撮影する方法です。 最近ではデジスコブームで、スポッティングスコープとコンパクトデジタルカメラを組み合わせて野鳥を撮 るのが流行っています。こうすると合成F値が明るくなるので、比較的速いシャッターが切れるからです。
口径比(F値、明るさ)
焦点距離を対物レンズ(主鏡)口径で割った数値です。数値が小さいほど明るい像を得られることを意味します。 カメラレンズのF値と同じ意味です。
小型赤道儀
星を追いかける赤道儀の中でも、特に小型軽量に作られたモデルです。広角レンズを使った星野撮影に 人気があります。この分野では、古くから天体写真ファンに親しまれて信頼性も高いスカイメモシリーズが 有名です。
固定撮影
カメラを三脚に固定して星を撮影する方法です。赤道儀を使った撮影法と違って、星を追尾しないので この呼び名があります。風景と星空を写し撮る星景写真に多く用いられる手法です。 デジタル一眼レフカメラのキャノンEOSKissデジタルXで撮影 したオリオン座と桂浜が固定撮影した写真の一つです。