ぎょしゃ座 Auriga
ぎょしゃ座は1等星カペラを中心とした5角形がよく目立つ星座で、冬になると東北東から上ってきます。 カペラの他にも2等星が1つ、3等星が4個と明るい星が多いので、都会でもそれとわかる星座です。 星座の範囲も広くかなり大きな星座です。
ぎょしゃ座は古代ギリシア時代からある星座で、山羊を担いだ老人や手に鞭を持った御者の姿として星座絵が描かれています。 プトレマイオスの48星座にも加えられていて、よく知られた冬の星座の一つです。
また、ぎょしゃ座は冬の天の川の中に存在しているので、たくさんの星団星雲が存在していることでも知られています。 都会でぎょしゃ座を見ると、5角形の中は空洞に見えますが、星が綺麗な場所で観望するとたくさんの 星が見えてきます。双眼鏡を使えば星の集まりがいくつも見えてきて、美しい眺めを楽しめる場所の一つです。
ギリシア神話の中でのぎょしゃ座
ギリシア神話の中では、エニオクソスがこのぎょしゃ座のモデルとなったと言われています。 また、ローマ神話では、鍛冶の神ウルカヌスとミネルバの間に生まれたエリクトニウスとして描かれています。 エリクトニウスは、生まれつき脚が悪かったので、4輪の馬車を発明しその功績で王になりました。 そして最後には天に上げられたと言うことです。
ぎょしゃ座の主な星
カペラ
ぎょしゃ座のα星がカペラです。明るさは0.08等星で全天6番目の明るさを誇る星です。 北極星に一番近い一等星であるため、北海道では地平線に沈むことがなく、一年中見ることができる星です。 望遠鏡で見ると黄色っぽい色をした恒星に見えます。
ぎょしゃ座の星団
ぎょしゃ座は散開星団が数多く存在している星座で、M35やM36というメシエ天体が特に有名です。 冬の観望会になると必ず一度は望遠鏡が向けられる星座で、細かな星が集まる様は見ていてため息が でるほどです。
ぎょしゃ座の星雲
ぎょしゃ座の五角形の中には、まが玉星雲を始めとした散光星雲が存在しています。 肉眼ではわかりませんが、写真に撮ると赤く写ってきて楽しませてくれます。