エリダヌス座 Eridanus
エリダヌス座はオリオン座の西側で輝く星座で、晩秋から冬の時期に見頃になります。
南の空の地平線近くまで延びる星座のため、南側が広く開けた場所で観望するのがお勧めです。 暗い星が多いエリダヌス座ですが、星空の綺麗な場所で見れば、 大きなZ字型に星が並んでいるのがわかります。
エリダヌス座のα星は、アケルナルという明るい一等星ですが、 残念ながら日本の本州からでは、いつも地平線の下に位置しているため見ることができません。 沖縄本島で、なんとか地平線すれすれに見えるという南に低い星です。
右上の写真は、南半球で撮影したエリダヌス座の全景ですが、
星空に長く伸びる星の並びは、まさに大河「エリダヌス川」を彷彿とさせてくれます。
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ギリシア神話の中でのエリダヌス座
エリダヌス座の歴史は古く、プトレマイオスの48星座の中でも登場しています。 エリダヌスは、ギリシア神話で登場する川の神の名前です。 このエリダヌス川の岸では、美しい琥珀が採取できたと伝えられています。
このエリダヌス座は、エジプトではナイル川と結びつけられて考えられていました。 一方、バビロン王国ではユーフラテス川を当てはめていたようですので、 この大きな星の並びは、大国を流れる大河を連想していたようです。
エリダヌス座の主な星
アケルナル
エリダヌス座のα星がこのアケルナルです。明るい一等星ですが、本州からは見えず、 地平線の下で輝いているのを想像するにとどまります。 アラビア語で「川の果て」という意味を持つアケルナルは、全天で9番目に明るい恒星です。 青白く輝く巨星です。
魔女の横顔星雲
エリダヌス座の西の端には、魔女の横顔星雲と呼ばれる怪しく輝く青い星雲があります。 非常に淡い星雲ですが、その姿が魔女の横顔に似ていることから人気がある天体です。
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