いるか座 Delphinus
いるか座は、わし座の北東に位置する小さな星座です。
いるか座は3等星以下の星から構成されている小さな星座なのですが、 形が分かりやすく、かわいらしい星座なので、一度覚えてたら忘れることがないと思います。
いるか座は、プトレマイオスの48星座の中にも登場しています。 いるかは、元々地中海に多い動物だったので、当時の船乗りは航海中にいるかを見て和んでいたようです。 当時から、ギリシアでもいるかは神聖な動物として信じられていました。
ギリシア神話でのいるか座
ギリシア神話の中でのいるか座は、海の大神ポセイドンの使いとして登場しています。
あるときポセイドンは、海の神ネレウスの娘アンフィトリテに惹かれてしまいます。 そこで、強引に奪い取ってアンフィトリテを妻にしますが、 彼女は逃亡して、もう一人の海の神オケアノスにかくまってもらいます。
ポセイドンはアンフィトリテの行方がわからず、ほうほう困っていました。 そこへ一匹のいるかが表れ、彼女の居場所を教えてくれます。 早速出かけたポセイドンはアンフィトリテに謝り、帰ってきてもらうことができました。 そのいるかが、功績をたたえられてこのいるか座になったということです。
その他には、アリオンという琴の名手が音楽祭の帰りに襲われたときに、 アリオンを助けて島に送り届けたイルカが星座になった、という物語もあります。
現在でもいるかは頭がよい動物として知られていますが、 当時から賢い海の動物として知られていたようです。
いるか座の主な星
スアロキン
いるか座のα星がスアロキンです。 元々3等星の暗い星なので固有の呼び名はなかったようですが、 19世紀になってα星とβ星には呼び名がつけられたようです。 滅多に呼ばれることのない名前なので、天文ファンでもあまり馴染みのない星です。
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