こぎつね座 Vulpecula
こぎつね座は、北十字で有名なはくちょう座の隣で輝いている小さな星座です。 星座を構成している星はどれも暗く、一番明るいα星でも4等星という明るさです。 そのため、夜空の明るい都会では見ることができない星座です。
こぎつね座は17世紀の天文学者ヘベリウスが作った星座です。ヘベリウスの星座絵では、 子狐がガチョウを加えている姿が書かれています。 もともとは、ガチョウを加えた狐座と呼ばれていたそうですが、今では単にこぎつね座とされています。
ギリシア神話でのこぎつね座
こぎつね座は近世になって作られたので、神話などは伝わっていません。
こぎつね座の主な星
こぎつね座の星は暗い星ばかりなので、固有の名前がついたものはありません。 星の並びも寂しい星座です。
双眼鏡や天体望遠鏡で見るこぎつね座
亜鈴星雲 M27
小さな星座のこぎつね座を有名にしているのは、この亜鈴星雲の存在にあります。 亜鈴星雲は惑星状星雲の中でも特に大きく明るい天体で、双眼鏡でもその存在がわかります。
天体望遠鏡で観望すれば、その愛称になっている「亜鈴」の形がよくわかります。 この亜鈴星雲は、中心から広がりつつあるガスが光っているものです。 天体写真に撮っても大変美しい天体で、世界中のファンから愛されています。