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デジカメの性能比較

天体撮影の分野では、デジタル一眼レフカメラが人気です。 このデジタル一眼レフカメラは、毎年、各メーカーから新機種が発表されています。 機種が多いため、発売から少し経つと、どのモデルが何万画素だったかということさえ忘れてしまうほどの頻度です。

自分の備忘録を兼ねて、 天文ファンに良く使用されているキヤノンとニコンのデジタル一眼レフカメラの性能を、 一覧にしてこちらにまとめました。 内容には間違いがないようにしていますが、勘違いなどありましたらお許しください。 何かの参考になれば幸いです。


キヤノンのデジタル一眼レフカメラ

キヤノンEOS80D 2017年6月末、キヤノンは、フルサイズ一眼レフカメラ「キヤノンEOS6D MarkII」を発表しました。

キヤノンEOS6D MarkIIは、天体写真ファンに人気が高いEOS6Dの後継機です。 2016年頃から後継機の発表が噂されていましたが、実際にはなかなか発表されませんでした。 EOS6Dの発売開始が2012年冬でしたので、約5年ぶりのモデルチェンジとなりました。

キヤノンEOS6Dの魅力は、35ミリフルサイズカメラとしては手頃の価格と、低ノイズ性能です。 発表されたEOS6D MarkIIは、上位機種のEOS5D MarkIVと比べて画像数を抑え、高感度特性を向上しているようです。 価格はEOS6Dよりも若干高くなったものの、まだ手が届く価格帯なので、 星景写真や天体写真撮影の分野で、人気を集めそうに思います。

キヤノンはキヤノンEOS6D MarkIIと同時に、 エントリークラスのデジタル一眼「キャノンEOSKissX9」を発表しています。 EOSKissX9は、コンパクトなデジ一眼として人気を集めたEOSkissX7の後継機とみられ、 ノイズの発生量が少なければ、天体撮影の入門者の方にも使いやすい機種になるのではないでしょうか。

デジカメCCDサイズ画素数連射性能 A/D変換最高常用感度液晶サイズ重さライブビュー発売開始時期
キャノンEOS1DXMarkIIフルサイズ2020万画素約14.0コマ/秒 14bitISO512003.2型1530g2016/4
キャノンEOS1DXフルサイズ1810万画素約14.0コマ/秒 14bitISO512003.2型1530g2012/6
キャノンEOS1DsMarkVフルサイズ2110万画素約5.0コマ/秒 14bitISO16003.0型1210g2007/11
キャノンEOS1DMarkVAPS-H1010万画素約10.0コマ/秒 14bitISO32003.0型1155g2007/5
キャノンEOS5DsRフルサイズ5060万画素約5コマ/秒 14bitISO64003.2型930g2015/6
キャノンEOS5Dsフルサイズ5060万画素約5コマ/秒 14bitISO64003.2型930g2015/6
キャノンEOS5DMarkIVフルサイズ3040万画素約7コマ/秒 14bitISO320003.2型890g2016/9
キャノンEOS5DMarkVフルサイズ2230万画素約6コマ/秒 14bitISO256003.2型950g2012/3
キャノンEOS5DMarkUフルサイズ2110万画素約3.9コマ/秒 14bitISO64003.0型810g2008/11
キャノンEOS5Dフルサイズ1280万画素約3.0コマ/秒 12bitISO16002.5型810g×2005/9
キャノンEOS6D MarkIIフルサイズ2620万画素約6.5コマ/秒 14bitISO400003.0型(バリタッチ)765g2017/8
キャノンEOS6Dフルサイズ2020万画素約4.5コマ/秒 14bitISO256003.0型755g2012/11
キャノンEOS7DMarkIIAPS-C2020万画素約10コマ/秒 14bitISO160003.0型910g2014/10
キャノンEOS7DAPS-C1800万画素約8コマ/秒 14bitISO64003.0型820g2009/10
キャノンEOS80DAPS-C2420万画素約7コマ/秒 14bitISO160003.0型(バリタッチ)730g2016/3
キャノンEOS70DAPS-C2020万画素約7コマ/秒 14bitISO128003.0型(バリタッチ)755g2013/8
キャノンEOS60DaAPS-C1800万画素約5.3コマ/秒 14bitISO64003.0型(バリ)755g2012/4
キャノンEOS60DAPS-C1800万画素約5.3コマ/秒 14bitISO64003.0型(バリ)675g2010/9
キャノンEOS50DAPS-C1510万画素約6.3コマ/秒 14bitISO16003.0型730g2008/9
キャノンEOS40DAPS-C1010万画素約6.5コマ/秒 14bitISO8003.0型740g2007/8
キャノンEOS9000DAPS-C2420万画素約6コマ/秒 14bitISO256003.0(バリタッチ)540g2017/4
キャノンEOS8000DAPS-C2420万画素約5コマ/秒 14bitISO128003.0(バリタッチ)565g2015/4
キャノンEOSKissX9iAPS-C2420万画素約6コマ/秒 14bitISO256003.0型(バリ・タッチ)532g2017/4
キャノンEOSKissX8iAPS-C2420万画素約5コマ/秒 14bitISO128003.0型(バリ・タッチ)555g2015/4
キャノンEOSKissX7iAPS-C1800万画素約5コマ/秒 14bitISO128003.0型(バリ・タッチ)580g2013/4
キャノンEOSKissX6iAPS-C1800万画素約5コマ/秒 14bitISO128003.0型(バリアングル)575g2012/6
キャノンEOSKissX9APS-C2420万画素約5コマ/秒 14bitISO256003.0型(バリ・タッチ)453g2017/8
キャノンEOSKissX7APS-C1800万画素約4コマ/秒 14bitISO128003.0型(タッチパネル)407g2013/4
キャノンEOSKissX5APS-C1800万画素約3.7コマ/秒 14bitISO64003.0型(バリアングル)515g2011/3
キャノンEOSKissX4APS-C1800万画素約3.7コマ/秒 14bitISO32003.0型475g2010/2
キャノンEOSKissX3APS-C1510万画素約3.4コマ/秒 14bitISO16003.0型475g2009/4
キャノンEOSKissX2APS-C1220万画素約3.5コマ/秒 14bitISO8003.0型475g2008/3
キャノンEOSKissDXAPS-C1010万画素約3.0コマ/秒 12bitISO4002.5型510g×2006/9
キャノンEOSKissDNAPS-C800万画素約3.0コマ/秒 12bitISO4001.8型485g×2005/3
キャノンEOSKissFAPS-C1010万画素約3.0コマ/秒 12bitISO8002.5型450g2008/6
キャノンEOS30DAPS-C820万画素約5.0コマ/秒 12bitISO4002.5型700g×2006/3
キャノンEOS20DaAPS-C820万画素約5.0コマ/秒 12bitISO4001.8型685g2005/2
キャノンEOS20DAPS-C820万画素約5.0コマ/秒 12bitISO4001.8型685g×2004/9

※旧モデルの常用感度は、簡単撮影ゾーンで設定できる最高感度を記載しています。
※カメラの重さは測定方法の変更等で変わっています。あくまで目安とお考えください。


ニコンのデジタル一眼レフカメラ

ニコンから、D810の後継機となる「ニコンD850」が2017年9月に発売開始されました。

ニコンD850は、高詳細の画像を狙った高画素モデルで有効画素数は4575万画素となり、 ニコンのデジタル一眼レフ史上、最大の画素数を誇っています。

ニコンD850は、画素数だけでなく高速連写機能も備えており、最高は約9コマ/秒と、 少し前のフラッグシップモデル並みの機能です。 登場以降、非常に完成度の高いカメラと市場での評価も高いのが特徴です。

ニコンD7500は、ニコンD7200の後継機で2017年6月に発売が開始されました。 D7500はD7200に比べると画素数が減っているため、仕様が発表されたときには賛否両論ありましたが、 発売後は安定した人気を維持しています。

実際、D7500を撮影に使用してみると、メニューの配置などがわかりやすく、 直感的に撮影に移ることが出来ます。 また星空撮影で気になるノイズも少なく、星空撮影用としても愛用できるように感じました。

デジカメCCDサイズ画素数連射性能A/D変換常用最高感度液晶サイズ重さライブビュー発売開始時期
ニコンD5フルサイズ2082万画素約12.0コマ/秒 14bitISO1024003.2型1415g2016/3
ニコンD4Sフルサイズ1623万画素約11.0コマ/秒 14bitISO256003.2型1350g2014/3
ニコンD4フルサイズ1620万画素約11.0コマ/秒 14bitISO128003.2型1340g2012/3
ニコンDfフルサイズ1625万画素約5.5コマ/秒 14bitISO128003.2型710g2013/11
ニコンD3Xフルサイズ2450万画素約5.0コマ/秒 14bitISO16003.0型1220g2008/12
ニコンD3Sフルサイズ1210万画素約11.0コマ/秒 14bitISO128003.0型1240g2009/11
ニコンD3フルサイズ1210万画素約9.0コマ/秒 14bitISO64003.0型1240g2007/11
ニコンD850フルサイズ4575万画素約7.0コマ/秒 14bitISO256003.2型(チルト)1005g2017/9
ニコンD810Aフルサイズ3635万画素約6.0コマ/秒 14bitISO128003.2型980g2015/5
ニコンD810フルサイズ3635万画素約6.0コマ/秒 14bitISO128003.2型980g2014/7
ニコンD800フルサイズ3630万画素約4.0コマ/秒 14bitISO64003.2型1000g2012/3
ニコンD800Eフルサイズ3630万画素約4.0コマ/秒 14bitISO64003.2型1000g2012/3
ニコンD750フルサイズ2432万画素約6.5コマ/秒 14bitISO128003.2型(チルト)840g2014/9
ニコンD700フルサイズ1210万画素約5.0コマ/秒 14bitISO64003.0型995g2008/4
ニコンD610フルサイズ2426万画素約6コマ/秒 14bitISO64003.2型850g2013/10
ニコンD600フルサイズ2426万画素約5.5コマ/秒 14bitISO64003.2型850g2012/9
ニコンD7500APS-C2088万画素約8.0コマ/秒 14bitISO512003.2型(チルト)720g2017/6
ニコンD7200APS-C2416万画素約7.0コマ/秒 14bitISO256003.2型765g2015/3
ニコンD7100APS-C2410万画素約6.0コマ/秒 14bitISO64003.2型765g2013/3
ニコンD7000APS-C1620万画素約6.0コマ/秒 14bitISO64003.0型780g2010/10
ニコンD500APS-C2088万画素約10コマ/秒 14bitISO512003.2型860g2016/3
ニコンD300APS-C1230万画素約6.0コマ/秒 14bitISO532003.0型825g2007/11
ニコンD90APS-C1230万画素約4.5コマ/秒 14bitISO32003.0型620g2008/9
ニコンD80APS-C1020万画素約3.0コマ/秒 12bitISO16002.5型585g×2006/9
ニコンD60APS-C1020万画素約3.0コマ/秒 12bitISO16002.5型495g×2008/2
ニコンD5600APS-C2416万画素約5コマ/秒 14bitISO256003.2型バリ465g2016/11
ニコンD5500APS-C2416万画素約5コマ/秒 14bitISO256003.2型バリ470g2015/2
ニコンD5300APS-C2416万画素約5コマ/秒 14bitISO128003.2型バリ530g2014/2
ニコンD5000APS-C1230万画素約4コマ/秒 14bitISO32002.7型バリ560g2009/5
ニコンD40APS-C610万画素約2.5コマ/秒 12bitISO16002.5型475g×2006/12
ニコンD70APS-C610万画素約3.0コマ/秒 12bitISO16001.8型595g×2004/3
ニコンD50APS-C610万画素約2.5コマ/秒 12bitISO16002.0型540g×2005/6
ニコンD3400APS-C2416万画素約5コマ/秒 14bitISO256003.0型445g2016/9
ニコンD3300APS-C2416万画素約5コマ/秒 14bitISO128003.0型460g2014/2

デジカメ雑感

こうしてデジカメの仕様を表にしてまとめてみると、 画素数と共に液晶モニターのサイズがどんどん大きく、高画素になっているのがわかります。

星空撮影時のピント合わせでは、ライブビュー機能を使って、モニターに写った星を拡大し、 ピントの良否を判断しますので、モニターの高解像度化は天体写真ファンにとってありがたい点です。

デジカメのRAW画像のビット数は、以前は12ビットでしたが、現在は14ビットが標準となっています。 冷却CCDカメラに使われている16ビットも、そのうちデジカメ標準になるのでしょうか。

ニコンD810のような3,000万画素オーバーの撮像素子で、A/D変換16ビットが一般的になれば、 画像ファイルは非常に大きくなり、パソコンのハードディスクがすぐに一杯になってしまいそうです。

キヤノンEOS6D
キヤノンEOS6D

2012年秋に発表されたのが、キヤノンのフルサイズデジタル一眼レフカメラ、キヤノンEOS6Dです。 画素数はEOS5DMarkIIやEOS5DMarkIIIよりも若干少ないものの、 高感度ノイズが大変少ないので、星景写真ファンに高い人気があります。

最近では、天体撮影用にフィルターを換装して、赤い星雲や銀河の撮影にもよく使われています。 キヤノンEOS5DMarkIIIと比較すると、販売価格もこなれていているのもEOS6Dの魅力です。 液晶モニターが固定式なのは残念ですが、現在、星空撮影に最も適したカメラの一つだと思います。

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ニコンD810A
ニコンD810A

ニコンD810Aは、2015年5月末に発売開始されたニコン初の天体撮影専用のデジタル一眼レフカメラです。 従来のメーカー純正モデルと比べて、赤い星雲の写り具合を改造機と同等程度まで高めており、 ハイアマチュアにも満足できる天体撮影用カメラに仕上がっています。

35ミリフルサイズセンサーが用いられたニコンD810がベース機となっているため、 価格が高いのは残念ですが、画素数が3630万画素と多く解像度が高いにもかかわらず、長時間ノイズが少ないのが魅力です。 また、天体撮影に便利な長時間撮影モードなどを備えています。 モニターは固定式ですが、長く愛用できるメーカー純正の天体用カメラだと思います。

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