キヤノンPIXUS PRO9000プリンター
キヤノンPRO9000は、2006年秋に登場したキヤノンの新型A3ノビ対応インクジェットプリンターです。 インクには8色の染料インクが使用され、鮮やかな発色と光沢が売りのプリンターです。
私は以前に自宅で使用していたキヤノンPIXUS990iが故障したので、2007年初めにこのプリンターを購入しました。 天体写真に使っても発色が良いのが魅力で、現在一番良く使用しているインクジェットプリンターです。
キヤノンPRO9000の概要
キヤノンPRO9000プリンターは、2006年10月に発売されたインクジェットプリンターで、8色のインクカートリッジが使われています。 最高解像度は4800x2400dpiで、インク滴サイズは全弾2ピコリットルという仕様になっています。 インクには、キヤノンのBCI-7eタイプが使われています。カートリッジが8色もあるので、インクコスト的に は高いプリンターだと思います。
このPRO9000プリンターの特徴の一つは、A3ノビまで対応していることです。また、新たに半切プリントにも対応したので、 印画紙サイズのプリントをしたかった方にも向いているプリンターです。 半切プリントの際には、プリンター前面から用紙を給紙する方式がとられています。 ファインアートなどの厚さのある紙も対応しているようですので、少し変わった風合いの写真を楽しまれる方にも お勧めではないでしょうか。
PRO9000はA3ノビプリンターなので、ボディの幅は約660ミリとかなりボディが大きくなります。 そのため広い場所を取ってしまい、我が家では邪魔者扱いされています。 写真の大判プリントは魅力的ですが、その辺りも考えてから購入された方がよいと思います。 なお、重量は14キロほどあります。
キヤノンPRO9000の価格
キヤノンPRO9000が発売された当初は6万円ほどしましたが、現在は4万円後半で買える量販店が
多くなっています。私は当時ヨドバシ梅田で5万円台後半で購入しましたから、1万円ほど安くなっている
計算です。中でもアマゾンは、
なぜかこのプリンターは安く4万円前半で購入できるようです。
キヤノンPRO9000は、同じキヤノンのPRO9500と比べると1万円ほど安くなっています。
キヤノンPRO9000のランニングコスト
メーカーの発表によれば、L判光沢ゴールド紙を使って縁なしプリントをしたときには、1枚当たり18.3円の
ランニングコストがかかると言うことです。その他のサイズのコストは発表されていませんが、
このL判を用紙の大きさに合わせて何倍かしたものが、おおよその目安になるのではないでしょうか。
私がこのプリンターを使った感覚では、A4サイズのプロフェッショナルペーパー1枚当たりで200円前後だと 感じました。以前のキヤノンプリンターに比べて、インクが早くなくなる感触があります。
私はエプソンのPX4000プリンターも使っていましたが、この機種と比べるとランニングコストは安く感じます。 エプソン製のプリンターはインクがなくなるのが早く、インク代がキヤノンよりもかかる印象がありました。 もちろん最新のエプソンプリンターは知りませんので、その点は改善されているのかもしれません。
キヤノンPRO9000とPRO9500
同じキヤノン製のA3ノビのインクジェットプリンターに、PRO9500という機種があります。こちらは染料インクが 使われたPRO9000とは違い、キヤノン初の顔料インクが使われたインクジェットプリンターです。 PRO9000を購入する時には、どちから迷ったので、そのときにいくつか天体写真をプリントし比べてみました。
プリントを比べた感想は、やはりPRO9500の発色は顔料らしいマットのプリントで、星の輝きに寂しさが 感じられました。また、エプソンの顔料インクジェットプリンターと比べると、PRO9500のインクの乗りは悪く感じ られたので購入には至りませんでした。モノクロプリントはいい感触だったので、モノクロ専用機としてはよい かもしれません。ただやはり顔料プリンターは、エプソンの方がよい印象があります。
逆に染料インクのキヤノンPRO9000は派手な発色ですが、グレーバランスが取りづらいところがあります。 プリント直後と時間が経った後では大きく色が転ぶことがあり、なかなかカラーマッチングが難しいプリンターです。
顔料インクと染料インクの違い
インクジェットプリンターには、顔料インクを使ったモデルと、キヤノンPRO9000のような染料インクのモデルがあります。
染料というのは、水や油などと混ぜたときに溶解するタイプで、顔料というのは溶解が起こらないタイプです。
このように染料インクは親水性が高いので、紙の内部にインクが入り込んでいきます。 それに比べて顔料インクは、インク粒子が紙内部にしみこまず、紙の種類によっては浮いた感じにプリントされます。
染料インクは色の耐久性が顔料インクに比べて低いのが難点ですが、色鮮やかな発色が可能です。 それに比べて顔料インクは、色の耐久性は高いものの、発色や階調表現で不利と言われています。 ただどちらも最近は改善されてきているので、染料であっても長持ちするインク。顔料であっても高彩度のものが 現れています。しかしインクの特徴を知ってから、インクジェットプリンターは選ばれた方がよいでしょう。
ペーパーによる表現の違い
インクジェットプリンターを使って作品を作るときに、作品の風合いを一番左右するのがペーパーの種類です。 当たり前と思うかもしれませんが、インクジェットプリンターは、インクを紙に向かって飛ばすため、 紙に触れずに色を生成することができます。そのため、紙の風合いを生かした作品作りが可能となります。
一般的に写真プリント用として売られているインクジェット用紙には、表面にコーティングが施されています。 これは表面のコーティングでインクを受け止め、インクのにじみを抑えるためです。こうした方が写真の細かい ディテールを表現できるので、写真表現には向いていると考えられています。
しかし画材紙のような紙を使ってもプリントすることが可能です。こうしたアート系のペーパーを使うと、 インクは若干にじんでしまいますが、作品のコントラストが弱まって独特の落ち着いた写真になります。 天体写真には不向きかもしれませんが、こうしたペーパーを使ってプリントを楽しめるのが インクジェットプリンターの美点だと思っています。